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スパム対策の日々

  • Posted by: SOMA Hitoshi
  • May 25, 2006 3:00 AM
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ひとつには、「リレー俳句」

「リレー俳句」には、かつてブログの流行以前に一世を風靡した──印象があるんだけど、どうだろう。──かの掲示板プログラム「apeboard+を改造して使っている。従来使っていたのは2001年当時の「Ver. 1.04」を改造したものだが、先日、おそらく数年ぶりに配布元のサイトに行ってみると、なんとタイムリーなことに「SPAM 対策版 apeboard+」が公開されているではないか。

案内には、

今年に入ってから、apeboard+ に対する SPAM 書き込みが増えています。 何人かの方からご連絡いただき、状況の確認と対応を行いました。apeboard+ の SPAM 対策

とある。

SPAM 対策を施されたバージョンは「2.0」で、本来であれば(改造して利用していなければ)そのプログラムファイルをそっくり入れ替え、設定ファイルにいくつかの設定項目を足すだけでいい設計なのだが、この場合では、昔の「1.04」をもとに CGI の中身をいじってしまってあるから少々厄介なのだった。

いったいどこをどう改造したのだったか、それすらうろ覚えであるから、手元の「改造版 Ver. 1.04」と「正規版 Ver. 2.0」とを両方開いてウィンドウを並べ、互いのプログラムを1行ずつ目で追いながら「あ、ここだな」と思われる自分の改造箇所を「Ver. 2.0」のほうに移植していく。地道な作業の甲斐あって、「リレー俳句」は無事バージョンアップをはたした。むろんこれで完璧というわけではないが、まったくの無防備であったこれまでよりかは多少勢いを抑えられるだろう(それより何より、根本的には私がここ1年ぐらいまったく「リレー俳句」のページを見ていなかったという状況がまずいけないわけなのだが)。

もうひとつは、「0 1/2計画」の制作日記ブログ

これは Movable Type(以下、MT)だが、スパム対策に定評のある現行バージョンの「3.2」──完璧に防げるものではないが、おおよそのところははじいてくれるし、スパム判定や削除にさいして便利なように管理画面の設計がなされている──ではなく、商用利用でもライセンス料が発生しない──というか、正規の日本語版が出る以前の──「2.661」を使っていて、これまで、スパム対策と呼べるものをなにひとつしていなかった。

いやあ、ノーガードの MT 2.661 への海外スパムの勢いはすごいね。ほうっておいた私が悪うございました。

いまさらながら、かの有名なプラグイン、「MT-Blacklist」を導入。web-conte.com も開設時には「2.661」だったし、「MT-Blacklist」の存在と効用については何度となくウェブ上で目にしていたけれども、一度も使ったことがなかった。そうこうするうち、MT はスパム対策を売りにする「3.2」にまでバージョンが上がり、「MT-Blacklist」は役目を終えて開発が終了してしまった。いま、その配布サイトに行くとそこはガランとしており、「さようなら、ありがとう。MT 3.2 をお使いになればもう MT-Blacklist は必要ありません」というような案内になっている。それで、旧バージョンの MT の利用者のために、以前の「MT-Blacklist」たちのダウンロードリンクが残されている(「MT-Blacklist」の技術が MT に取り込まれたということだろうか、MT 3.2 用の MT-Blacklist というのは存在しない)。

当人がそうしてすっかり役目を終えた顔をしているなか、やはり役に立つのはブロガーたちのこれまでの知の集積である。ことに日本語環境の場合、配布されているプログラムをそのまま適用してしまうと「トラックバックの文字化け問題」が発生するらしいので、それら先人の声には耳を傾けなければいけない。

MT-Blacklist は基本的には、コメントやトラックバックに見いだされるURLで許可/拒否の判定をする。そしてそのつど、ユーザーがスパムであると判定したURLをその名のとおり自身のデータベースの「ブラックリスト」に追加していく、というきわめて経験的な営みを繰り返す(MT-Blacklist が現役だった当時には、デフォルトとして適用されるように用意された、その時点での最新共通ブラックリストが公開されていたようだが、いまは手に入らなくなっている)。

ブラックリストに載ったURLが含まれていると、次回からはそれを自動的にはじいてくれるものの、ブラックリストは経験的に作らざるをえないため、どうしても事態は「いたちごっこ」になる──スパマーたちはこれでもかというさまざまなバリエーションのURLを持ち、日々作り出している。

とはいうものの、これを導入しているのとしていないのとでは大きく差があるし、MT-Blacklist はスパムを削除するための楽なインターフェースを提供してくれるので、何よりそれがありがたい(そもそも、「2.661」にはそれがないのだ)。

今回、MT-Blacklist の適用時に管理画面を見たさいには 1,000 を越すコメントがあって、さすがアニメの共同制作というはっきりした用途のあるこのブログは活発だと呑気にその数字を見ていたのだったが、その半数がスパムだった。それをごっそり削除してすっきりし、だいぶブラックリストも充実してきたが、いまも日々「いたちごっこ」はつづいている──スパマーたちはじつに勤勉である。

で、ほかにもまだ、スパム対策をしないといけないものがあるはずだが──「広川太一郎データベース」の掲示板など、どうなっているのだろう?──、それはまたおいおい。

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以下のリストにある記事は、当記事 " スパム対策の日々 " を参照しています :

1.Apacheでの設定(実行環境)

2006年6月 1日 01:22