世界とわたしは同一である──濱岸ひより『ひよタンバリン』の思想
日向坂46の 5thシングル『君しか勝たん』(初回仕様限定盤)に付いてくる特典映像は、坂道グループ用語で「個人PV」と呼ばれるところの、メンバー個々人に焦点があてられたショートムービーだが、そのうちのひとつ、濱岸ひよりによる『ひよタンバリン』(原案・出演:濱岸ひより/演出:月田茂)がとてもすばらしい。
YouTubeで無料公開されているその予告編がこちら。
何がすばらしいかといえば「かわいい」ということなのだがそれはさておき、予告編でも聴ける主題歌「ひよタンバリン」の歌詞の一部にはこういう箇所がある。
日向坂46「こんなに好きになっちゃっていいの?」MVが完結させるデビュー三部作の円環
- September 5, 2019 11:48 PM
- culture
日向坂46の 3rdシングル「こんなに好きになっちゃっていいの?」の MVではメンバーが銘々普段着とドレスという 2種類の衣装を披露するなか、1stシングルから 3作連続のセンターを務める小坂菜緒だけに 3種類の衣装──茶色普段着/白色ドレス/白色ワンピース──が用意されている。ダンスの振りがないカットにおける演出の印象を単純にいえば、茶色普段着の小坂が自信なさげでおどおどしているいっぽう、白色ワンピースの小坂は自信に満ちた表情で迷いがなく、白色ドレスの小坂はその中間にあって、〈無〉と〈激情〉のあいだを往還しているという具合である。MVではこの 3種類の衣装のカットが複雑に切り替わるわけだが、そこには MV内物語における時間的な差異が感じられ、時系列に並べなおすならばおそらく、〈茶〉→〈白ドレス〉→〈白〉という順に時間が新しくなっていると思われる。
「ポストゼロ年代演劇の新潮流① チェルフィッチュと身体」全メモ
- June 1, 2018 5:45 PM
- culture
「テラヤマシュージ・リローデッド!」につづく全メモ・シリーズ第二弾。今回は宮沢(章夫)さんの、
これはいま、絶対に聞いておくべき話になると思う。ゼロ年代以降の演劇だけではなく、社会そのものが(本人らの意識とはべつに)語られる予感がする。僕は行けないので是非だれかレポートを。https://twitter.com/simokitazawa/status/993652204044103680?s=21
2018年5月9日 6:29
というこのツイートが念頭にあり、そこそこメモをとったので記事としてお届けする次第。いや、もっと親切ですぐれたレポートとか、連投ツイートとかがとっくにあるんじゃないかと想像されるが、その一バージョンとして、いちおう。
催しは中西理さんの「ポストゼロ年代演劇の新潮流① チェルフィッチュと身体 ゲスト山縣太一」というもの。中西さんの趣旨は趣旨として、かたやゲスト・山縣太一君の「お客さん、これいま楽しいです?」という、強迫観念にも似たそのサービス精神(?)によってさっそく進行は脱臼され、かつ、これも山縣太一がそういう空気を作り出したということか能動的に手を挙げて発言・質問するお客さんが引きを切らず、開始早々からほぼずっと、お客さんの質問やコメントを受けて、ステージ中央にずっと立ちっぱなしの太一君がそれに応えるというスタイルで進行した。
というわけで以下、基本的に太一君の発言を箇条書きにしたものをお届けしますが、あくまで「全メモ」(わたしがメモをとったことの全て)であって「全発言」ではありませんし、発言の内容や趣旨を取り違えて要約・肉付けしている可能性も充分にあります。意味が通りやすいよう再構成している部分もあって当夜のトークの時系列どおりではなくなっているいっぽうで、忘れてしまったところや肉付けが面倒な箇所についてはメモ書きの状態のままただ羅列しています。あくまでそういう性質のものだとご理解のうえ、お読みいただければさいわいです。
では。
ゴーバンズ
- May 30, 2018 3:18 PM
- culture
あれ? ゴーバンズって平野甲賀さん? と一瞬思ったものの、染谷淳一さんですね。
あと、なぜか花王名人劇場も浮かびました。
いや、花王名人劇場の「どれ」だよって話ですが、どれであれたぶん山藤章二さんのはずで、すぐにでも画像検索すれば「全然ちがうじゃないか」と思い知るにちがいありません。
で、これは、わたしが記憶で描いた花王名人劇場のアレ。
てなわけでゴーバンズが届きました。
「ドードー」はチケット発売中
- May 19, 2018 9:38 AM
- culture
バストリオ『まるいじかんとわたし』に寄せて
- February 27, 2017 10:57 AM
- culture
以下は、2010年11月27日に京都で観たバストリオの公演『まるいじかんとわたし』について、彼らに「何か感想コメントのようなものを」と頼まれ、2011年5月30日に書いた文章です。観劇直後に日記として書いた「まるいじかん」( 2010年11月27日付)と併せ、お読みいただければさいわいです。
「 Mysticore」こそ新たなフツー:文化にあまねく呪文をかける、そのトレンドの内側
- October 15, 2016 2:05 PM
- culture
えー、いきなりな話ですが以下、「 Salon」というウェブ媒体に掲載された「 “Mysticore” is the new norm: Inside the trend that’s casting its spell over the culture」という記事の、いわば「た自のな訳」(たいへんに自信のない翻訳)です。ひょんなことから訳すことになった/訳してみた次第で、本来わたしはまったくその任にないような話題であり、背景となる知識の持ち合わせも乏しいうえにそもそも辞書と首っ引きで訳しているような状態なので、誤訳している可能性が多分にあります。もし、この界隈に詳しい方の目に触れる機会があれば、いろいろご指摘いただければと思います。
「テラヤマシュージ・リローデッド!」全メモ
『いまだ知られざる寺山修司―わが時、その始まり』展 関連イベント
鼎談「テラヤマシュージ・リローデッド!」
2013年12月11日(水)19時〜@早稲田大学小野記念講堂
宮沢章夫(劇作家、演出家、作家)
佐々木敦(批評家、早稲田大学教授)
岡室美奈子(演劇博物館館長、早稲田大学教授)
『トータル・リビング 1986-2011』明日から24日まで
- October 13, 2011 7:36 PM
- activities culture
いよいよです。明日のいまごろには初日の幕が開きます。まだチケットはあります。
都市に偏在する「ことば」や「からだ」を見つめ、リサーチし、演劇の構造にダウンロードする宮沢章夫。「3.11後」に焦点を当てた新作は、バブル前夜の1986年(それは遠くソビエトで原発事故が起こった年でもある)と2011年の現在とをパラレルに配置することから出発する。遠くで、ごく間近で、二つの出来事は否応なく人の意識を浸食する。舞台上に現れるのは個人的で断片的な言葉。だがその重なりと分断からは、世界の歪みとそれでもなお続く私たちの生活が浮かび上がる。
トータル・リビング 1986-2011 | フェスティバル/トーキョー FESTIVAL/TOKYO トーキョー発、舞台芸術の祭典
ぜひ。
『トータル・リビング 1986-2011』公演概要
- 作・演出:
- 宮沢章夫
- 出演:
- 上村聡/牛尾千聖/大場みなみ/上村梓/今野裕一郎/時田光洋/野々山貴之/橋本和加子/矢沢誠 /永井秀樹
- 日時:
10/14(金) 19:30★ 10/15(土) 14:00
19:30★10/16(日) 14:00★ 10/17(月) 19:30 10/18(火) 14:00
19:3010/19(水) 19:30 10/20(木) 19:30★ 10/21(金) 19:30 10/22(土) 14:00
19:3010/23(日) 14:00
19:3010/24(月) 14:00 ★ポスト・パフォーマンストークあり
10/14(金) 19:30
宮沢章夫×高橋源一郎(作家・明治学院大学教授)10/15(土) 19:30
宮沢章夫×いとうせいこう(作家・クリエーター)10/16(日) 14:00
宮沢章夫×岡室美奈子(早稲田大学教授)10/20(木) 19:30
宮沢章夫×出演者、スタッフ《上演時間》
145分(休憩2回あり・予定)- 会場 :
- にしすがも創造舎
豊島区西巣鴨4-9-1
都営三田線「西巣鴨」駅A4出口(エレベーター出口)すぐ
都電荒川線「新庚申塚」駅より徒歩3分 - 料金:
- 自由席 一般 前売 4,500円(当日 +500円)
学生 3,000円、高校生以下 1,000円(前売・当日共通、要学生証提示) - チケット取扱:
-
F/Tチケットセンター (電話 / PC / 携帯)
チケットぴあ [Pコード:413-578]
イープラス - 詳細:
- フェスティバルトーキョー