足熱図鑑

エッセイ

見事に灸あたり

灸あたり
気持ちいいからといってあまり灸を据えすぎると、体がだるくなって眠くなること。これはこれで実に幸せな状態ではあるが。

 ここしばらく、右肩(というか右首というか)が固くなって痛くなり、ついに肩凝りも極まったかと思わせる症状が続いていた。触ってみるとポツポツが2個できており、ひょっとしてどんどん筋肉が固まっていく奇病で、松井選手とか清原選手とかが僕のためにホームランを打ってくれるような事態になったらどうしようかとも思っていたが、どうもそうはならないらしい。「せんねん灸」で治った。

 神経痛か?(よっ、22才!)

 この稿の目的の一つは、灸は(別に「せんねん灸」でも)実に気持ちよくて効くよ、ということを広くアピールすることでもあるから言っておくが、「バンテリンコーワ 1.0%ゲル」じゃ効かなかったのだ。

 その灸だが、せんねん灸だからといって、いくら一箱に120個も入っているからといって、次から次へと据えちゃあ気持ちよがり、据えちゃあ気持ちよがりしているといけない。見事に「灸あたる」。たいへん幸せな気分になって寝てしまう。

 私なぞは誕生日を丸一日棒に振った。

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