足熱図鑑

エッセイ

最終回


 わが家にあるマグカップで、兎の絵がかいてあるやつ。

 絵の脇にはローマ字で文章があり、読むとそれは母兎が子兎たちに喋っている言葉であることが分かる。
 再現すると以下のよう。

 (たどたどしく読み進んでもらいたいので、ローマ字のママ、全角、にした。また長音は、現物では母音の上に横棒を付けているが、フォントがないため「H」で補った)

 SAH OMAETACHI KYOH NO
 BANGOHAN NO OKAZU O
 SAGASHITE KURUYOHNI
 SINASAI, OTOSAN GA
 ONAKAO SUKASITE
 KURUKARANE.

 簡単な文章を逐語的に読み進めていくいらだたしさも手伝ってか、擬人化されていることなどはいつのまにか頭から消えて、いつも思ってしまうことは、「親父は何をしている」である。

« 見事に灸あたり || エンターテイメントとはどれか(手無し娘編) »