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Nov.
2004
Yellow

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/ 6 Nov. 2004 (Sat.) 「ソロアクト」

シリーズ「ゼロへの道」。
『恋愛大全集』、終演直後の舞台。赤い椅子と茶色い鞄。

髪を切りに、六本木の美容室へ行く。もともと妻が利用していたお店で、そこにいっしょに行くようになって三度目だ。今回は妻のほうが私よりだいぶ時間がかかることが予想され、先に私だけ店を出て、それで夜までの時間をどうすごすかと考えていたが、六本木の駅近くにあるモスバーガーが「HOTSPOT」という無線LANサービス(これは有料。24時間分使える1日パスポート/500円をネットで購入)のサービスエリアになっていることを事前に調べ、そこで作業などしつつ時間を潰せばいいとPowerBookをもって家を出る。自転車で。
自転車に乗り、意気揚々と出かけたのはよかったが、直後に驚愕の事実を知らされることになるのは駅前にある荻窪北第一駐輪場で、今日は「1日使用/100円」で駐輪したが、では6ヶ月契約などの「定期使用」のほうはどうなのか(申し込んで空きはあるのか)と管理人のおじさんに確認したところ、「申し込みは受け付けてますが、空き待ちで数年かかる状況」だという。単位が「年」だとは思わなかった。「もう少し待ちの少ない駐輪場もほかにある」とおじさんは言うが、そこはそれで駅から少しはなれた立地になる。「それじゃ、みんな道にとめるのしょうがないじゃん」と、「花の自転車生活」の出鼻をくじかれた恰好の妻はとたんに機嫌をそこねる。
六本木のモスバーガーは快適だった。4階が「HOTSPOT」を使う人用のフロアになっていて、席にひとつずつ電源が確保されてもいる。利用者はまばらだった。妻のストレートパーマは予想以上に時間がかかり、食事をとりつつ、7時近くまでそこですごした。
そのあと中野へ移動したのは、『トーキョー/不在/ハムレット』の出演者のひとりである熊谷知彦さんのソロアクト『89年飛行』──そのプレアクト第2弾である『恋愛大全集』──を観るためだ。会場には南波さん久保さん笠木さん、田中さん、上村さん、永井さんらの姿もある。
プレアクト第1弾の『トゥーリーのショー』は見逃しているのだが、準備公演のさいに配られたチラシのなかに『恋愛大全集』のそれを見つけまずはしゃいだのは妻である。映画『be found dead』の第3話「イマニテ」も含め、プレ公演をとおして妻はすっかり「熊谷さんファン」となっているのだった。
『恋愛大全集』はたいへんおもしろかった。舞台上の身体をとおしてしか具象化できないイメージ、といったものが、気づけばたしかにできあがっていくさまには舌を巻いた。語り、踊り、歌いもし、熊谷さんの魅力はほぼ全開と言ってよく、それをひどく間近な席で観ていた妻は大満足だったようだ。劇中、ときおり目の前のお客さんに直接むかって話しかけ(ようとす)る、という動きがあるが、客席のなかにあってとりわけ妻は反応がよかったらしく、終演後の熊谷さんは「一番やりやすかった」とありがたそうに言うのだった。
ファンと化した妻が熊谷さんに言及するさい、プレ公演の感想においてはとにかく「きもちわるい」ということを口にし、それが実質上の褒め言葉だった妻だが、今日の感想を聞けば「あのきもちわるさは感じなかった」と言い、それはつまり、プレ公演で感じていた「きもちわるさ(あくまで褒め言葉)」は結局のところ「鶏介」──『トーキョー/不在/ハムレット』での熊谷さんの役──に起因するのでないか、要は「宮沢さんが悪い(褒め言葉)」のではないかと、荻窪に戻りラーメンを食べながらそんな話になった。

本日の参照画像
(2004年11月 6日 23:59)

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