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Feb.
2005
Yellow

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/ 24 Feb. 2005 (Thu.) 「雪が降る」

急に出くわした雪を撮るのはむずかしい。
なにしろ片手には傘をさしているし、寒いからだ。
これではない。ではなぜリンクを張るのかわからないが、ぜったいにこれではないのだ

夜、雪が降る。中央線を降り荻窪の駅を出ると雨が雪に変わるところで、そこからバスに乗り、駅から3つ目のバス停を降りるころにはすっかり雪になっていた。家で食事をして、明日の朝の燃えるゴミを出すように言われてそれを通りに出しに行くとすでにだいぶ積もっている。夜半には窓から外の様子を眺めた妻が「もう5センチぐらい積もってるよ」と言い、そうして積もった雪は翌朝(というのは25日の話になるが)の荻窪の舗道を覆っていたが、しかし驚いたことに会社のある四ツ谷・麹町近辺の道には脇にかき寄せられた少しばかりの雪が残るだけだった。このあたりはあまり降らなかったのだろうかと思うほどだが、あるいはここにも同様の雪が降ったのだとすれば、ああ、なんとも都会的な〈回復力〉だなと思うのだった。
と、これを書いているいまは27日の未明。「仕事部屋」兼「書庫」という性格を与えられた私の部屋の掃除をしなければならないが、底冷えのする夜の室温にくじけていったんこたつへ引き返し、こうしてこれを書いている。「書庫」というのはつまり、ほかに引き取り手となるスペースもない5本のスチール本棚がそこに並べられているということだが、そもそも、おととしの10月にここへ越してきた時点で本の量は本棚5本分の収納力を超えていた。これはいらない(読まない)だろうという本など、引っ越したのちにあらためて整理しつつ本棚を整頓することを夢想してはいたものの、引っ越し直後のタイミングで段ボールから出した本をそのまま並べるだけ並べ、あふれた分を床に積んだまま、いまのいままでほんとうに何もしなかったのは暑さ寒さのせいばかりでもないが、まあだいたい暑さ寒さのせいだった。木製のラックに収まって Power Mac G4 もその部屋にあり、だから「仕事部屋」と当初の計画ではそう呼ばれもしたが、ろくな暖房・冷房のないその部屋は人を敬遠させるに充分で、12インチの新しい PowerBook G4 を買ってしまって以降はずっとそればかり使っていることもあって、デスクトップのマシンはここしばらく起動もせずにただそこにある状態がつづいている。この部屋がまったく機能していないことの弊害はそのほかの部屋に即座にあらわれ、新たに買った本やDVD、パソコン関係の機器やケーブル類が次々とリビングや寝室を浸食して妻を苛立たせている。

岡本喜八監督の訃報はたしか asahi.com ではじめ目にしたのではなかったか。その後、宮沢さんが日記でそのことに触れているのも読んだが、そこにも出てくる『独立愚連隊』や『日本のいちばん長い日』、『肉弾』、あるいは『吶喊』や『近頃なぜかチャールストン』といったおそらく代表作とおぼしい作品の多くをうっかりしたことに私はまだ観たことがなく、それで観たなかでいえば、私にとってはやはり『殺人狂時代』の人であり、『ジャズ大名』の人であるのが岡本喜八監督だ。『殺人狂時代』はラピュタ阿佐ヶ谷で妻といっしょに観たこともあった。観終わって映画館を出ると私よりも妻のほうが興奮していた。この映画を喜んでくれるということが結婚の決め手になったと言えばむろん嘘だが、それに近いうれしさのようなものはあった。「まだほとんど何も観ていない」ということの確認の意味を込め、jmdb.ne.jp にあるフィルモグラフィーで確認しつつ観たことのあるものを挙げると次のとおり。

  • 『大菩薩峠』(1966)
  • 『殺人狂時代』(1967)
  • 『斬る』(1968)
  • 『座頭市と用心棒』(1970)
  • 『ジャズ大名』(1986)
  • 『EAST MEETS WEST』(1995)
  • 『助太刀屋助六』(2002)

 あちゃー。こんだけか。ちなみに近作としてよく名前の出てくる『大誘拐』を観ていないのだけは意識的で、高校生(中学生だったか?)の私に『ジャズ大名』を教えてくれた、岡本喜八ファンであるところの長兄の『大誘拐』評が芳しくなかったからである。

本日の参照画像
(2005年2月27日 05:47)

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