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Nov.
2006
Yellow

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/ 5 Nov. 2006 (Sun.) 「私はそれを弾くことができない」

今日は予定外の仕事。朝からあいにくの雨。
朝はやく起き、出社前に全自動洗濯機をひと回しする。「エマール」を使い、セーターなどのドライクリーニングものをまとめて洗おうというのが主眼だが、あれやこれや洗濯槽に放り込んでおいて「液体アタック」を適量計り、入れてしまう。くせか。それは私の「くせ」ということになるのか。いったいどうしたものかと思案しかかるが、さらにそこに「エマール」の適量を注ぐことにし、「ドライ」のボタンを押して洗濯機を回す。
出掛けようと傘を開くとそこに髑髏坊がいた。髑髏坊はお尻の形が人間の頭蓋骨に似ている全長2cmくらいの蜘蛛で、北関東弁をしゃべることで知られている。

「あれ?おめー、どこ行くの?」
(「どこ行くの」は極度な尻上がりで発音されています。ドミソ#ラドくらい)
「あ、えと、郵便局ですけど」
「え、歩きで?」(歩きで→ミファラド)
「ええ、まあ」
「したっけおめえ、歩いちゃ遠いっぺよお。20分くれえ掛かるんでねえの?車使えば?車ならピューッとあっというまだべよ」
「いや、車持ってないんで」
「そっかあ、じゃあ仕方あんめえなあ、まあそのおかげで俺とゆっくりと話せるってものだけんどな」

 それから僕らはいろいろな話をしながら歩いた(髑髏坊は上野樹里のコメデュエンヌとしての才能の深さについて力説していたが、僕はその女優のことを余りよく知らないので、適当にあいづちを打っていた)。
郵便局で用事を済ませ、さあ帰ろうと傘を開くと、そこにもう髑髏坊の姿はなかった。iPodでも聴こうかとイヤホンを取り出したけど、やっぱりやめて、町の音を聴きながら帰った。
帰ってきて、「狂気人間」をみる。おしいなあ、いつ見ても。的矢所長が、最後の一言さえ言わなければなあ。ここで出てくる変調器。原理はわからないものの、きっと、脳波を加速させて狂わせるんだろう。今日は、仕事でお一人お見送りをしたのだが、モニター波形がゆっくり、そしてゆっくり遅くなって終わっていくのと対照的に思えた。突き詰めれば、我々の命やら精神活動やらは、波の強弱でしかないのだなあ。
「人参」と連呼しているだけでも歌になるものだなあ、と思う。人参に対する情熱(にんじん!)や、切なさ(にんじーん・・・)、うきうきする気分(にんじんにんじん)が、軽やかに音になってゆく。夕飯の人参の白和えがとてもおいしくて、すり鉢一杯食べてしまいそうになったところで、箸を置き、「もう、人参のことは忘れるにんじん」とつぶやいた。
隣では私の大切な人が、素敵な楽器を弾いている。私はそれを弾くことができない。

(2006年11月 6日 12:00)

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