7
Jul.
2007
Yellow

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/ 1 Jul. 2007 (Sun.) 「準備公演・三日目を観る」

三日目(楽日)の昼にまた行ったのだった。なんだろう、単純に「準備公演」というこの方法が好きなのかもしれない。思えば『トーキョー/不在/ハムレット』のときはこれを(あたりまえだけど)全部観たのだからなんとも贅沢な話だ(って、「実験公演」も「準備公演」も私は調光室にいて作業をしていたから鑑賞するというような余裕はなかったはずだが)
『トーキョー/不在/ハムレット』よりも一公演少ないなかでの今回の「準備公演」は、まあ大雑把に言ってしまえばまさしく(『トーキョー/不在/ハムレット』でいうところの)〈実験公演+準備公演〉のようなかたちをしてそこにあった。あのほら、(『トーキョー/不在/ハムレット』でいうところの)〈クルマじゃねえもんな〉もあったしね。

無事に初日はあけたものの、もう少しここはこうすべきかと思うことがあり、僕には珍しく二日目になって何箇所かの場面を変更した。

 と「富士日記2」[6月30日付]では報告されているが、大きく気づいたのは二箇所(「F」をぐるぐる巻きにするアイテムが繃帯からVHSの磁気テープに変わったのと、ラストシーン)。どちらもなるほどなあと思わせられた。ほかにもあったかもしれないが気づかなかった。ラストシーンは初日を観て、「すべてが終わったあとの華やぎ」のようなものがもっとあっていいシーンじゃないかと思っていたが、それを「より楽しげにさせる」という方向でではなく、「抑制することで(ある意味過度な)〈日常〉を出現させる」というふうにして実現していた(という私感)
いっしょに観ていた(鈴木)謙一さんは、「リーディングに較べて『F』の出番減ってなかった?」というようなことを言っていたが、それはちょっと印象にのぼらなかった。あ、リーディングのときって「浩」との二役で佐藤(拓道)さんが出ずっぱりでやっていたから、その「錯覚」もあるんじゃないすかねえ、ひょっとして。で、本公演では(順当に行けば)「F=若松武史さん」である。その要素ひとつでもって大きく変わるだろう。
「準備公演」の楽しさ/醍醐味は、個々の試みのアイデアそれ自体にあるのではなく、その試みによって不可避的に戯曲に加えられる〈変奏/反復〉ということのなかにあるように思われる。〈変奏/反復〉はそれぞれのシーンのレベルでまず発生するが、それをつうじて、舞台全体の構成においても比較的自由な再検討がなされるきっかけを生む。大きくわかりやすい例で言えば、『トーキョー/不在/ハムレット』の際、「ラストシーンを冒頭にもってくる」ということが本公演でなされたが、それも、プレ公演の〈変奏/反復〉が生んだもののひとつだったように思う。まあそこまで行かなくても、なんというか、「こまかい振動」のようなもの──〈あるいはこうあったかもしれない生〉の振動?──そうしたものがずっと舞台上を流れていることが楽しい。
というわけで、私は本公演が楽しみなのである。ぜんぜんちがうものになってたりしてね。9月だから、すぐだよ。観られるかぎり観たいのだ。

(2007年7月 2日 17:22)

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