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Aug.
2007
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/ 6 Aug. 2007 (Mon.) 「母校のことを忘れていた」

宮沢(章夫)さんが審査員として体験した高校演劇全国大会の様子が「富士日記2」[8月2日付]に報告されていて、高校演劇出身者のひとり(一応ね。そう言っても嘘ではない)として興味深く読んだが、ひとつすっかり忘れていたことがあって、それ、私の母校(ってだけでなく「母部」になるわけだけど、栃木県立栃木高等学校・演劇部)も出場していたのだった。
全国大会で優秀校に選ばれた4校(宮沢さんが最優秀作と書いている「文部科学大臣賞」1校と、その他「文化庁長官賞」3校)が、その受賞作を国立劇場で上演する「東京公演」が8月25日、26日にある。そのことを知らせてくれたのは同級で演劇部仲間だった田村君で、「BBS」のほうに書き込みをくれたのだったが、それで「ん?」と思いあらためて大会の審査結果を調べてみると、母校、「文化庁長官賞」をとってやがった。

文部科学大臣賞 岐阜県 県立岐阜農林高等学校 『躾──モウと暮らした50日』
文化庁長官賞 大阪府 追手門学院大手前高等学校 『あげとーふ』
静岡県 県立富士高等学校 『紙屋悦子の青春』
栃木県 県立栃木高等学校 『塩原町長選挙』

 で、田村君はその「東京公演」を指して、

誰か見に行きますか?田村家は26日に見に行く予定です。

 と書くのだが、それに答えようと思い公演情報のページを探すと、あきらかに「栃高」(「栃木高校」の略称/愛称で「トチタカ」と読ませる)が出るのは25日だけであることがわかり、おまえそれわかってるのかよ、というのが「BBS」でのやりとり。
公演情報のページを見てもらえばわかるが、ちなみに25日が『塩原町長選挙』と『紙屋悦子の青春』で、26日が『あげとーふ』と『躾──モウと暮らした50日』。あと、「全国高等学校総合文化祭・優秀校東京公演」というのが全体の公演名であるとおり、演劇だけやるのではなく、プログラムのなかには日本音楽部門、郷土芸能部門の優秀校の公演も含まれる。
私はいま、どのようにして「先輩ヅラ」をすればいいか、そのことを考えているが、それにはやっぱりあれかな、「ニセの演劇部史」を創造して提示するのがいいだろうか。いかにわれわれが弾圧を受け、廃部の危機に瀕しながらも潜伏と抵抗を繰り返し、いまの隆盛へとつながる〈部の命脈〉を保ったかという物語だ。三人ぐらい犠牲者を出したことにしよう。尊い犠牲だったな、あれは。えーとね、タカシマ君だ。タカシマ君とね、もう二人はえーと、そうだな、三つ子のタカシマ君でいいや。似ていたなあ三人とも。そっくりだった。
ところで栃木県立栃木高等学校は男子校である。言い換える必要もないけどつまり女子がいないのであり、するとどうしたって演じられる戯曲の幅に決定的な制限が生まれるのは厄介だ。ま、全国大会に出た後輩たちの芸風(?)がどんなものかは知らないが、われわれの知っている当時の栃高演劇部は「全国」を狙うようなそういう部活動ではなかったから気は楽で、「カツラかぶって女の子役」っていう選択肢も絶対ないわけじゃなかった。ていうかそれもう「コント」ですけどね。とくに私は部長でありながら「高校演劇なるもの」(それこそ仮想された、ジャンルの総体としての〈高校演劇〉)が嫌いだったので、一度は地区の大会で純粋に「漫才」で笑わせようとしたり、あと、10分ぐらいで終わったり、そういう調子だったわけで、いや、申し訳ない、廃部の危機に瀕させていたのはぼくらです。(あ、でも私のときは結局「カツラかぶって女の子役」ってのはやらなかったかな。あれはあれで才能と力量が要るという判断だったか、それともたんに「面白くない」と思ったか。)
関係ないけど、いまウィキペディアにある「栃木県立栃木高等学校」の項目を見たら、概説のところにいきなり次の記述があって笑ってしまった。

なお、平成18年の末から各学年の教室にてエアコンの設置工事が進められており、平成19年の夏季から使用される予定である。

 それ重要かよ。あきらかに〈エアコンの有無が重要な問題である人間〉が編集してるだろう、これ。あそこの教室のやつか。

(2007年8月 7日 15:14)

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