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Jun.
2008
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/ 5 Jun. 2008 (Thu.) 「というわけで」

というわけで、そろそろ自分のページを更新しようと思うのだった。ひと月ちかく空いてしまった。こんなことではいけないと思っているのである。
「自分のページを」というのはつまり、更新の途絶えていたあいだひとのページばかり作っていたからで、って、俺それが仕事なわけだから、ひとのページばかり作っているというのは言ってみれば年中そうなのだけど、とくに今年に入ってからは「仕事」以外でたのまれるサイト制作がわりとひきをきらず、それで、ここのところやっていた(いる)のが宮沢(章夫)さんのサイトのリニューアルである。
宮沢さんの場合、ご自身でレンタルサーバを借りてもう十年以上サイトを運営されており(おそらく宮沢さんと私はほぼ同時期にインターネットなるものに触れ、個人サイトの運営をはじめている)、その経験もあって技術的な話にもかなりついてきてもらえるから、今回私は、サイト構成や技術面でのアドバイスを絡めつつ、ページのデザインとそのHTML化までをしたところでデータを宮沢さんに渡し、その後は、宮沢さん自身がHTMLをいじって中身の文章等を書き換え、サーバにアップするという流れになっている。で、ただ、肝心の宮沢さんがなかなか腰を据えてウェブに取りかかる時間をもてない状況でもあり、また構想(やりたいこと)からいってもいちどきに全部更新できる規模ではないので、リニューアルは漸次進行していくかたちになるのだったが、「富士日記 2.1」が新デザインに移行したり、その一部成果はすでに公開されはじめている。
ちょうど宮沢さんの件がひと段落つこうとするころ、今度は俳優の鈴木将一朗君から声がかかった。作・演出の浅野(晋康)と組んで、新プロジェクトをはじめるだという。それで3日(火)の夜に新宿でふたりと会い、サイトの打ち合わせ。その場でドメインを決めたほか、おおまかなところを打ち合わせる。「夏休みウルトラ計画」というそのプロジェクトは、どうやら「鈴木将一朗の魅力を全面に打ち出す」というコンセプトでいくらしいが、プロジェクト結成のいきおいにまかせて早くも8月に第一回公演を打つのだった。で、まだ何もできていないがその「夏休みウルトラ計画」のサイトはこちら。これから作る。「将一朗からのビデオメッセージ」とかどうだろうか。いま思いついたことだけど。
で、その打ち合わせの席上、浅野君から「ネグリを読もうと思うのだけど、どれから読めばいいだろうか」といったことを質問され、まったくどうでもいいといった風情の将一朗君をひとり蚊帳の外に置きつつブックガイドのようなことをする羽目になったのだが、なにせいきなりだったし、書名とか、いろいろあやふやでうまくガイドできなかった。だいたい、ガイドを務めるほど読んでないんだよな、俺。まあ、読みこなせるかどうかはべつにして真正面から取り組みたい場合にはむろん『〈帝国〉』『マルチチュード』だろうし、やや取っつきやすいところから入るなら『〈帝国〉をめぐる五つの講義』、アフォリズムにあふれ、関心的にもおそらく読み進めやすいのではないかというのは『芸術とマルチチュード』、あと、ガタリとの共著『新たなる自由の空間』もいいのではないか。って、どれもまず俺がちゃんと読めって話だよ。
さて、日付をさかのぼっていくと、1日(日)には前述のサイトの件で宮沢さんの家におじゃました。おたがいのMacBookをならべつつ、じっさいのサーバを使った動作テストを行ったり、私の用意したデータの構造・構成についていろいろと説明する。このときはちょうど、共通の知人である笠木(泉)さんが「猫が行方不明問題」を抱えて真っ最中の時期で(その後のブログによるとどうやら無事見つかったらしいが)、その話題も会話にのぼり、どこかへ行ってしまったその猫(しかしおそらくそう遠くへは行っていないだろうその猫)を想像しつつふたりで心配をする。あと、今回の件で笠木さんが雇ったという「ペット探偵」の業者が(たまさかその業者が、なのだろうが)とにかく役立たずであるらしい話など。それから、関係ないけど、「空飛ぶモンティ・パイソン」のいくつかのスケッチを宮沢さんといっしょに見、単純に「あははは」言って笑うというのはかなり貴重で幸福な体験のように思うが、そうしたこともしたのだった。
このさい、さらにさかのぼっておこうか。これ、浅野君らと打ち合わせたときに雑談で話したら、「そういうことはちゃんと事前に告知しないとだめですよ」と叱られたのだったが、去る5月21日(水)に新宿ロフトプラスワンで「モンティ・パイソン・ナイト」なる小規模なイベントがあり、それに、壇上でしゃべる側として出演したのだった。はじめ、須田(泰成)さんから「今度こういうイベントをやるんでよろしかったら来てください」というメールをもらったときには、てっきり「見に来てください」ということだろうと受け取っていたが、「たぶん行けます」と答えておいたところ直前になって出演者側の頭数に入れられていることを知った。ゲスト出演者にはほかに細川徹さん、五月女ケイ子さんご夫妻、「猫のホテル」の池田鉄洋さんなど。
そして、ここに書こう書こうと思いつつ、ついに果たせなかった5月のあれこれのひとつは、熊谷(知彦)さんが出演することで観に行った「東京寄席スタイル vol.2-2時間を編集する-」というイベントのことだ。イベントを企画・主宰するのはこれも知人の武藤真弓さんで、二ツ目の若手落語家による落語二席に挟まれて熊谷さんのソロアクトがあり、そしてトリにあたる位置には批評家・佐々木敦さんをむかえてのトーク(聞き手は主宰者)があるという構成。落語は三遊亭きつつきさんの「薬缶」と、春風亭一之輔さんの「不動坊火焔」。熊谷さんのソロアクトは、ライフワーク的作品の一環をなす新作「ホーム脇の女亭主」。会場には南波(典子)さん、三坂(知絵子)さんが観に来ていた。観終わった帰り道、南波さんとは今日観た落語(と、若手落語家なるもの)についての話になり、そこで出てきた「自己言及性」というキーワードを軸として、その日の落語二席と、そして熊谷さんのソロアクト(これ、よかった)、そして「東京寄席スタイル」というコンセプトそのものについての感想が書けるんじゃないかと、文章の構想はいったんできかかったのだけど、けっきょく、忙しさにまぎれてしまった。また、思い出したころに書ければと思う。
あ、南波さんにはその日、おもむろに、「こないだ夢で相馬君の弟に会ったよ」と言われたのだった(私は末っ子の三男で、じっさいには弟はいません)。夢のなかで、私の弟は南波さんの水泳部仲間だったといい、だとするとわりとスポーツマンな印象である。まあ、四人目の正直で、そういう男ができたとしても不思議はないかもしれない。よくわからないが。

(2008年6月 6日 13:28)

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