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Jun.
2009
Yellow

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/ 23 Jun. 2009 (Tue.) 「ロビン、調子に乗ったり泡を吹いたり」

『太田省吾の世界』[DVDボックス]

買ってしまいました、『太田省吾の世界』。そのなかから1996年の『更地』(作・演出:太田省吾/出演:岸田今日子、瀬川哲也/於:藤沢市湘南台文化センター)を見る。NHKが収録し、「芸術劇場」の枠で放映された映像らしい。先日の『更地』を演出した阿部初美さんは1992年、『更地』の初演のときに客として太田さんの舞台にはじめて出会ったそうだが、映像にはその阿部さんの名前も「音響」としてクレジットされている。ああ、生で観たかったものだと思うが、ともかく「観てない」んだからしょうがない。1996年といえばちょうどこの(むろんこんなかたちはしてなかったが)サイトをはじめた年である。わたしが個人サイト運営をはじめたその年は、こんな年でもあったのかと、『更地』を見つつ想う。
瀬川さん演じる「夫」(戯曲上は「男」)もまた、やっぱり「ばか」だった。先日の日記に書き漏らした感想をいくつか思い出したというのは、つまり言葉のつよさということだろうか、役者や演出、美術のちがいを超えてほとんど同じ印象を抱かされた箇所があり、ひとつにはやはり、「夫」の「夫」ぶりに対応する「妻」の「妻」ぶりだ。セリフで言うならば「そうなの?」である。

「安全であることがわかっている棲家から、動物は飢えの恐怖や性の欲求に促されて、死の危険を孕む空間に出てゆく。それが旅であり、それがそのまま生きるということなのである」……旅とはそういうことなんだ、すごいじゃないか。
そうなの?
なにがだい。

『更地』「2 住居跡」(『太田省吾劇テクスト集(全)』p.494)

 役者による発話が伴わないとなんともニュアンスが伝わりにくいとは思うが、夫の言葉を承け、疑問形で返された「そうなの?」はそのじつ強い合意と納得の調子を響かせるのであり、響かせるからこそ、その合意が孕む夫との解釈のずれを決定的に露呈させる。そうなのです、そのずれ──他者性──の露呈においてこそ、「妻」はじつにいとしいのです。

日曜日(21日)にまたロビンの尿を採取し、病院へもっていった。直前の二日間ほどは、療法食のカリカリをほぼ口にしなかった。飽きたのである。ウェットタイプのそれはすでにその前に飽きていて、加えて二度ほど、食べた直後に吐くということがつづいたので与えるのをやめていた。カリカリ一本にしぼり、そう簡単に折れるわけにもいかないのでほかのエサは与えずに、なんとか空腹に訴えようと図るが、ほかの二匹はちがうものを食べている(=このカリカリしかないわけではない)ことがバレバレであることもあってか、がんこに食べない。体調がわるいわけではなく、食欲があるのはあきらかで、「これじゃないあれ」を催促して顔を輝かせている。金曜にはいよいよ(こちらが)折れて、市販の「シニア」用カリカリを療法食に混ぜたが、「混ざっている」というのがまずお気に召さないらしく、けっきょく「シニア」だけ選り分けてやっと何粒か食べる程度である。
採尿はふたたび難航。あまり食べていないせいかまとまった量の尿をしてくれず、したらしたで、しっかり砂の上にして採取できない。ようやくゲットしてもっていったが、あまり晴れやかな検査結果ではなかった。尿石(結晶)などは生じてなく、pH値も「6.5」と落ち着いていてその点ではいいのだが、例の膀胱炎のほうがほとんど改善せずであるらしい。ここ何日かはトイレに行く回数も減ったように感じられ、粗相も(ゼロではないが)減って、はたで見ているぶんにはだいぶいいのかと思っていたのだったが、数値的には変化が見られないという。来週はロビン本人も連れてきて、(余計な細菌が混ざらないよう)膀胱からの直接採尿をおこない、尿中の菌を培養してどの抗生物質が効くかを見きわめる検査にまわしたほうがいいかもしれないということになる。で、ひとまずまた種類のちがう抗生物質を一週間分処方されたのだが、この薬(錠剤)が、「すごくにがい」のだという。いっしょにオブラートも渡された。
食餌のことを相談すると、では、市販の缶詰に療法食のカリカリを混ぜて与えてみてください、ということになった。尿石ができやすいということで言えば、市販のカリカリがいちばんよくないのだそうで、市販食で比べるなら缶詰のほうがいいらしい。また、これまで試していない(前のときはサンプルの在庫がなかった)カリカリがあり、「フィッシュテイスト」とパッケージに書かれたそれは比較的うまいらしく、「これなら食べる」という猫も多いとのことでそのサンプルをもらって帰る。
というわけで、「調子に乗った」というのも「泡を吹いた」というのもなんとなく察していただけたかもしれないが、まず後者からいけば、「オブラート!? それって逆に飲ませづらくない?」という妻が、その錠剤を(ほかの薬でやっているように)そのままロビンの口に押し込んだのだった。みるみるうちに、大量のよだれが泡状になってあふれ出る。薬はすぐに吐き出し、ものすごい泡と粘りのよだれを垂らしながら、それをまき散らして部屋を右往左往するロビンだ。いやあ、そんなにがいのかあ。申し訳ない。大人しくオブラートに包めばよかったといたく反省する(包んで丸めてから指で水を含ませるとうまい具合に固まる)
さすがにちょっとションボリしていたロビンだが、しかし、「調子に乗る」までにさほど時間はかからなかった。なにせ、要は「市販の缶詰解禁」である。病院の帰りにダイエーで、「11歳からの」「7歳からの」と謳われた高齢猫用のそれから、汁気の多そうなものを選んで十種類ほど買ってきてある。よりどりみどりなのだった。
というわけで、日々(一日一回、1/3錠ずつ)にがい薬を飲まなければならないことをのぞけば──オブラートにさえくるめば基本問題ないのだが、一度、うまく与えたつもりがどこか口のなかに引っ掛かっていたか、しばらく経ってから泡を吹いたことがあって、なかなか油断がならない──、いたってご機嫌に暮らしているのがロビンである。ふがふが食べている。もうすっかり気をよくしたのか、療法食のカリカリも(飽きていたやつを含め)しっかり食べているのだった。
そしていま問題なのは、去勢後もちっとも性格の変わりゃしないポシュテの、夜な夜なの乱暴狼藉ぶりなのであるが、その話はまた後日ということで。
本日の電力自給率(6月23日):73.0%

本日の参照画像
(2009年6月25日 12:37)

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