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Jan.
2010
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/ 7 Jan. 2010 (Thu.) 「三十年後のもきち」

もきち近影。ツイッターで「おめでとう」とつぶやいたら、山村さんが twitpic に上げてくれたもの

遊園地再生事業団ラボ#001『バルコニーの情景』リーディング公演

この日もぐんぐんと働いた。未明にはまず、これまで何度か「ラボ公演」と呼んで書いていたそれ、遊園地再生事業団ラボ#001『バルコニーの情景』の告知ページが公式サイトにアップされた。その詳細については公式サイトのほうを参照していただきたいが、今回の注目はなんといってもまず遊園地再生事業団メンバー・上村聡による「初演出」、そして、宮沢(章夫)さんの「出演(ト書きを読む役)」である。
去年の10月31日、まだラボ公演でリーディングする戯曲を探していて、ミーティングメンバーだけで『バルコニーの情景』を読み合わせたとき、登場人物の数にたいして読み手が少なかったために「じゃ、ト書きはおれが読むよ」とそのときに読んだのが宮沢さんだった。その日、即決にちかいかたちで「これ(『バルコニーの情景』)がいいんじゃないか」となったのは、まず一面においてかなりくだらない作品だということがあって、じっさいわれわれは読み合わせ中に何度も声に出して笑ったのだけれど、それで、「じゃあ、もろもろ(上演権とか)問題なければ二月はこれで行こう」とその場で一気に話が盛り上がるなか、「本番のト書きはおれでいいよ」とみずから言い出したのが宮沢さんである。
「ああは言っているものの、どうなるかわからない。けっきょく出ないと言い出す可能性は充分にある」と、当然のようにそのときミーティングメンバーは宮沢さんの発言を受け取っていたわけだが(で、もし土壇場でそうなった場合のト書きは相馬さんで、みたいな話もあったりしたが)、けっきょく「ト書き=宮沢章夫」という話はその後一度もぶれることなく、チラシの出演者クレジットにも刷っていよいよ退路を断つというところまで来たのだった。
乞うご期待。
そんなきょう7日は、京都の山村さんとその同居人・児玉君が飼う猫、「もきち」の三歳の誕生日だったという。ラグドールという大型種であるもきちは相当でかい。その大きさをわたしは去年、間近に見ているが、間近と見えたのは目の錯覚で、もう少し遠くにいたのかもしれなかった。ともあれおめでとう、もきち。長生きしてもらわねば困る。山村さんと児玉君を看取るぐらいでなければだめだ。もう何十年も先のそのころにはきっと、人語も解し、児玉家のことはすっかりもきちが取り仕切っているにちがいない。紙の年賀状がかろうじてまだ風習として残ってもいる三十年後、人々は、それをもきちが書いているとは知らずに、児玉家からの年賀状を受け取っていることだろう。もきちにはその可能性があるとわたしは密かにみている。そして全然関係ないが、これはまだゼロ歳のころのピーである。

きのうに続いて夕飯のことを書けば、きょうはキーマカレーだった。往年の林家三平を思わせるような口ぶりで「なぜキーマカレーになったかというと」と説明する妻によれば、それは「数の子を塩抜きするのを忘れた」からだそうだ。それでキーマカレーという、その一品のみで完結するかたちの献立に路線変更したという話。妻の調べでは、午後浅めの時間に塩抜きを開始するとわれわれの深夜の食卓にちょうどよい塩気を残した数の子が載るのだそうだけれど、きょうはそのタイミングを逸してしまったというか、ころっと忘れてしまい、最後はやはり「どーもすいません」と結ぶ妻だ。というわけで、なかなか数の子への道は険しく、思ったよりも遠いのである。

本日の参照画像
(2010年1月10日 19:10)

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