11
Nov.
2011
Yellow

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/ 11 Nov. 2011 (Fri.) 「Day One」

「Day One」。iPhone / iPad版のアイコンはこんな感じ。Day One (Journal/Diary) - Bloom Built, LLC

「1」がやたらと並ぶことで話題となったその日に、複数の「わたし」によって一人称が崩壊するさまを描いた小説を読む。児玉(悟之)の『美しい話は綺麗な心の列車/ナイトランペット』。読みきってはいなくて、まだ半分を越したくらいまで。信用のおけないその語り手はけれどあきらめとは無縁に、語ることそのものを誰よりも信頼し、語ることが前へ進むことだと単純に弁えるように見えて、まさに轟々と音を立て闇を行く列車を思わせる。乗せているのはどこまでも美しい話(なによりまず書き出しが美しかった)。しかし作品の表題が示すとおりで、そこへもなおスラッシュは引かれ、──ってね、なにせまだ半分なんで、きょうはこのへんで。

アイコンとインターフェイス・デザインにまず惹かれ、あるいは使うだろうかとしばらく前に買ったアプリに「Day One」があり、iPhone用、iPad用、および Mac用にそれぞれ入れてあるが、ここに至るまで結局ほとんど利用していないのはつまり、わたしがつねに「二日前の日記」を書いてその日を送るような人間だからである。公開用途でなく、ローカルに書き溜めるタイプの日記・メモアプリで、その意味では「Momento」に近く、やはりその場その場のアウトプットをタイムスタンプとともに時系列に保存していくのだが、Momento がいままだ「iPad互換」どまりで(iPadでは、iPhoneサイズのまま小さく中央に表示される)、他デバイスとのデータ共有の面で完全に閉じているのにたいして、こちらは前述のように各デバイス版が提供され、データは Dropbox を介して自動的に共有されるようになっている。

Mac版ではメニューバーからも書き込むことができるが、お好みでリマインダーを設定することができ、するとメニューバーから定時にウィンドウがあらわれて、「いましてることを書いてください」といった具合に入力を促してくる。「スキップ」すればそれは消え、あるいはべつのボタンで、「10分後にまた訊いて」とか「1時間後にまた」というふうに先延ばしにすることができる。ためしに設定してみたときのままになっている会社の Mac Pro では、いま、毎日13時にそのウィンドウがあらわれるが、もはや機械的にスキップを押すだけになっているから、それ、ただの時報である。
リマインダーに急き立てられるのはあれだとしても、かりに、その折々、刻々の記録をこの Day One に、iPhone で、iPad で、Mac で書いていきさえすれば、それらをつなぐだけでもう一日の終わりには日記ができあがる算段になり、あるいはそのようにしてこの「Yellow」が書けないだろうかと、インストールしたときにはそう考えたわけで、そうして結局使っていないのだったが、明日はひとつ、これで行こうじゃないかと思うのであり、おもむろに字数を割いてアプリの説明をしたのは──「そう」だの「その」だの「それ」がやたらつづいて申し訳ないが──つまりそういうことだ。
本日(11日)の電力自給率:3.0%(発電量:0.7kWh/消費量:22.7kWh)

本日の参照画像
(2011年11月13日 10:44)

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