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Apr.
2012
Yellow

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/ 28 Apr. 2012 (Sat.) 「南天襲名披露とエマニュエル」

8:25
起床。
11:33
日記を更新。21日付「勇者、勝つよ」。
11.37
出かける。わりと慌て気味。
16:19
4/28 桂こごろう改メ二代目桂南天襲名披露公演@日本橋公会堂。時うどん/紅雀、七段目/米團治、粗忽の釘/市馬、強情/ざこば〈仲入り〉口上(南天、ざこば、米團治、市馬、紅雀、南光)、鹿政談/南光、野崎詣り/南天。
16:22
@izumikasagi 南光、よかったよー。
16:38
そうなんだよ、愚か者はひょこひょこ出てこないといけないんだよ。
17:15
とんこつラーメン。南光の「鹿政談」で気分がいいのでひと口ビールも。
19:58
エマニュエル『甘い記憶』@シアター711。
20:23
おもろう生かしてもろた。

昼前に出かけて水天宮前、日本橋公会堂。桂こごろう改メ二代目桂南天襲名披露公演。15日に大阪・サンケイホールブリーゼで最初の披露目(昼夜二回公演)があり、二番目の開催地となる東京公演である。

時うどん 桂紅雀
七段目 桂米團治
粗忽の釘 柳亭市馬
強情 桂ざこば
(仲入り)
口上 南天、ざこば、米團治、市馬、紅雀、南光
鹿政談 桂南光
野崎詣り 桂南天

口上でまんまと泣く。滂沱。ほんとうに滂沱。
1972年に83歳で亡くなった先代南天には米朝が私淑し、晩年はよく面倒を見ていたといい、先代南天が米朝宅へ遊びにくるのもしばしばだったから、まだ子どもだった米團治はしょっちゅう遊んでもらっていたらしい。その先代南天が臨終にさいして言ったという言葉を米團治が口上の挨拶のなかで紹介していたが、それが「おもろう生かしてもろた」だ。
南光が挨拶で南天のことを「パッションをもった若者」と表現すると、すかさずさえぎってざこばが「パッションて何や」。「……情熱です」、「ああ、情熱か」というやりとり(これに似たやりとりを米團治のときの襲名披露でもやっていたような気がするが)から口上の雰囲気は一気にくだけて「フレンドリー」な口上と相成るも、そんななか、わけてもぐっときたのは市馬の挨拶だった。直前までの流れから市馬の挨拶も「フレンドリー」な内容ではじまったのだが、最後にクッと調子をあたらめ、「いずれにいたしましても」と区切ってはじまるそのお決まりの文句になぜだか知らず涙があふれたのは、その挨拶のさまが、ちょっと五代目小さんのそれに重なったということもあるかもしれない。そうして挨拶のあとに市馬が披露した相撲甚句を聞き、涙がとまらなくなってしまったのは、これはもうひたすら、「晴れがましさ」ってやつのすばらしさにやられたのだった。
高座ではなんといっても南光の「鹿政談」。すばらしかった。これまでに聞いた「鹿政談」のなかにあってマイベストと言ってもいい。「そうなんだよ、愚か者はひょこひょこ出てこないといけないんだよ!」と、多幸感に包まれた道々、興奮しつつその高座を噛みしめる。南光の演る愚か者の、この最高の「ひょこひょこ」感!
下北沢へ移動して少し時間をつぶしたのち、スタジオ711で、「エマニュエル」第一回公演『甘い記憶』を観る。サイトを作ったので招待されたのだった。ことによると南光効果もあったのかもしれないが──どんな効果か知らないが──、この『甘い記憶』が、なんだかよかった。「悪くない」と言ったらちょっとあれだけど、悪くなかった。
終演後、作・演出の浅野(晋康)君に挨拶しようとしてその順番をうかがっていると、聞こえてきたのはわたしの前でかなり長いこと浅野君としゃべっていた年輩の男性の言葉で、そのかたは、「ラストで山田キヌヲ(役名失念)がメガネを外して登場するが、あれはよくない。せっかく魅力的に見えていた彼女が、メガネを外すという記号的行為によってむしろ〈ブス〉に見えてしまう」というような主旨のダメを出していたのだが、「そういうこっちゃないんだよ」と、あのラストの山田キヌヲを肯定する論理をわたしは帰り道、たしかに頭に浮かべていて、乗り換えで吉祥寺駅の改札をくぐったあたりでは「よし、こういうふうに書こう」とさえ思っていたのをありありと思い出すが、それがいったいどんな論理だったか、もう忘れてしまったのだった。申し訳ない。
ま、「かわいかった」ってことですよ、要は。
隣のザ・スズナリでは橋本(和加子)さんの出ている『家の内臓』(作・演出:前田司郎)が公演中で、それを観に来ていた園田さんとばったり会う。「観ないんですか? 橋本さんよかったですよー」と園田さん。「かわいい」ついでに言えばさ、みんな思ってると思うけど、園田さんもかわいいよね。
本日(28日)の電力自給率:57.2%(発電量:15.0kWh/消費量:26.2kWh)

(2012年5月29日 16:10)

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