/ 25 Jul. 2004 (Sun.) 「ガレージをめぐる五つの情景」

■ところで私は、
この公演ポスターの図案がガレージのシャッターを描いているのだとたったいま気づいた者のひとりだ。京都でもただ「きれいな柄だなあ」と思っていた。
■8時に目が覚める。上山君とうちの奥さんはすでに起きていた。9時すぎに3人で家を出、今回の関西行きの目的である『ガレージをめぐる五つの情景』観劇のため京都造形芸術大学を目指す。いくつか電車を乗り換え、叡山電鉄の茶山駅まで出て、そこから歩いた。叡山電鉄への乗り換え駅である出町柳駅でホームから入場できるロッテリアの店を見つけ、そこで朝食をとる。茶山駅から10分ほど歩き、京都造形芸術大学に着いたのはもう開演ぎりぎりの時間で、あわてて入場する。ステージに近くに敷かれた座布団に座ろうとしたところを席の後方から声を掛けられ、見ると渕野さんだった。
■ダブルキャストのうちの「A」のほうで、「サエ」役で松倉さんが出ている。上山君は松倉さんの顔を知らず、「不在日記」などで名前は知っていたがそれがそうと気づかぬまま、アンケートに「長女役の人がよかったです」と書いたという。終盤で「鎮静剤」という歌を口ずさむシーンもよかったが、また、これもラスト近くの「フィルムより、甘い物」というセリフもよかった。観終わって、近くにあったスープカレーの店で昼食をとっているときにうちの奥さんが言ったのは、「『くぬぞー』のことが心配」だ。まあね。具体的にどこがということでもないのだけれど、古着のワンピースを試着する役の、「タエコ」の人もよかったと感じた。「タエコ」と「ハラダ」はカップルでよかったように思う。「ハラダ」が駆け込んできての第一声「すごかった」で笑ってしまった。
■劇のあと、銀閣寺へ。上山君も加わり3人での観光。銀閣寺の庭園に入ってすぐに目に入ってくるのが「向月台」と名付けられた盛砂(写真)だが、それは何というか無造作にそこにあって、「ばかが作ったのではないか」と思わせるたぐいのものだった。「生涯を庭園造りに捧げた」といったふうにパンフレットの紹介にある足利義政と、その家臣たちのことを思う上山君と私。なぜ、義政の庭園造りは生涯にわたらなければならなかったか。ほかに「銀砂灘」と呼ばれる盛砂(写真)もあるが、たとえば、できたそばからそこを歩いてしまう家臣がいたりはしなかったか。何か知らせがあって門のほうからやってきたその家臣はまっすぐ、「殿」と呼び掛けながら「銀砂灘」を歩いてきてしまうのだった。義政、がっかりである。
■銀閣寺へと向かうころから小雨が降り出し、風も出て、だいぶ涼しくなる。京都駅へ戻るバスのなかで熟睡。午後5時34分発の新幹線で帰京。夕飯は荻窪駅西口に新しくできたデニーズですませた。
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