親友がきた。
彼は家出中だ。
睡眠不足。
ジュースを飲んで彼は消えた。
あっ。
空が泣き出した。
あいつは濡れていないだろうか。
てふてふがとんでいる。
(相馬称)
兄
昨日、駅前で見かけたおばちゃんがアパートの前にいた。
姉
すごい勢いで扉を叩くというか、殴っている。
そして、呼び鈴をピンポンピンポンと押している。
妹
わたしが近づくとおばちゃんは「友達の部屋と間違えちゃった。」
と一言だけ残し、夕焼けの方向に帰っていった。
弟
久しぶりだった。
こんな時、なんで「よってけば」の一言がいえないのだろうか。
いつもはもっと積極的なはずなのに。
(トリカゴ)
深夜一時、仕事から帰ると
トイレにコオロギの片足だけが落ちていた。
今夜は夢であなたに会えるだろうか
(まくらざか)
なぜ、こんな時代なんだろう。
良いひとがいなくなり、悪いことばかり起こる。
単に勝手に関連付けているだけなのかも知れない。
脳というものはそういう仕組みらしいから、しょうがないのかも知れない。
でも、やはり、
なぜ?
と思ってしまう。口に出してさえ、いる。
なぜ?
時代は変わって行く。それは万華鏡の模様のように二度と同じ姿を
見せない。しかし、中に入っているビーズや硝子の欠片は同じ物だ。
戻すことが不可能なら、どんどん回すしかないのか。
この万華鏡を。
でも、
なぜ?
TVに流れる戦争のニュースを見ながらつぶやくのだった。
(yAs)
勇んで立てた企画だったが、いつしか更新が滞るようになる。しまいに飽きがきたということか?と顔を覗き込まれるようにして、お人好しめ、どうするのだと背筋をなぞる。
初心に返ってみようかと思うのだ。いったいどうすることが初心に返ることなのか、手探りだが、とりあえずイチからはじめてどうなるか、だ。
マウスを、10時10分の位置で持つ。肩の力を抜いて、目線はまっすぐ前に置く。両手でマウスを持ってしまっているのでキーボードを打つことは出来ないが、しかし初心とはこうしたものではなかったか。この、マウスを後生大事に持つ感じが忘れてしまっていた何かだ。モニタは、たしかあのころ後ろにあった。MOはもっと丸かった。
(やまもと)
今日まで、あなたの健康を祈る。
よりによって、なんで、そんな、ことが、起こったのだろう。
出掛けたつもりが、夢の中で、起きたつもりが、畑の脇の溝だった。
これは夢か、これが夢か?
赤を基調としたシャツ、黒いズボン。
また今度くるよとおじさんは言った。
(相馬称)
空が青く澄んでよく晴れた日に、大きなこうもり傘を差して揚々と歩く人は、平気で嘘をつく人なのだろうか。傘の色は、この際何でもいい。いや赤がいい。
どしゃぶりの大雨の中をぬれながら駆けて行く人は、これは傘のない人だ。寒いからといって、傘を差すのはどうかと思うね。
(まくらざか)
「マップ!マップはないか?!」
この広いフロアで僕は迷った。
この広~い野原一杯、咲く花を~♪いや歌っている場合ではない。
押し寄せる人の波。雑踏。真新しい機械類の匂いと、やたら明るい照明。
それにも増して更に明るいBGM、良く通る女性のアナウンス。
ここは、今日完成したばかりの巨大電気店、いやビルである。
とりあえず、店の奥は見えない。どこまでも続く店内。
そして人、人、人、たまにヒモ。
僕は何故ここにいるのだろう。自問自答。泣く子と地頭には勝てぬ。
仲間とはぐれて、メタルスライムな気分。心細い、ヒモ細い。
などとのたまうも、ああ、もう、人のうねりが僕を押し流そうとする。
流されないぞ、そんな人生はまっぴらだ、こんぴらだ、ふねふねだ、
とかなんとか思いながら、パソコンのCPUが在る場所に来たら、
奴らはいた。仲間と視認できるホモサピエンス共。猿の軍団。
「おう、お疲れ。やっぱもう売り切れてら。」
仲間のひとりが言う。
「じゃあ、次は上のフロアに行くぞ」
にやりと笑いだけを残して、良く訓練された軍隊のようにみんな
人混みの中に消えてしまう。これこそ、アンブッシュと言いた気だ。
もしくは集団チェシャネコなのか。
ぽつねん。この言葉がよく似合うニヒルな男になってしまったら
君はどんな気持ちだい?ジョー。コンドルの、じゃないよ。
こんなに、こんなに人はたくさんいるのに
僕はひとりぽっちだいだらぽっち。
泣く泣く、後を追い60年代安保闘争の様な群衆にハマって行くのだった。
安保バンザーイ!どぼん。
(相馬称)
「こんなマップが何になる!」と思わず声に出していました。
今日完成したこの電気店、いやビルは小さいのです。入れません。
「入れませんよね?」
となりで同じようにして、それを見下ろしながら腕を組んでいた人が、そう声をかけてきます。
「入り口はわかるんですけどね」とこれは私の軽口。
「開店前なのかな」
「……、ならないでしょう、大きくは」
「もう売り切れてるかな、プリンタは」
「え?」
(やまもと)
171、74。
この数字が示す物。それはぼくの身長、体重。
こうしてみると太っては、なさそうだ。実際、太っているわけではない。
しかし。
腹が。・・・腹が?そう、腹が!!ハラガァァァッ!!ぐふ・・・っ。
そんなドラクエのボスが死亡するほどの腹なわけで、
市民プール週二回作戦はスタートしたのだった。さっそく定期券購入。
一ヶ月のはずが、妙に期間が長い。なんかお得?
まあ、そんなことはおいといて、すでに実は4回目。
充分ヘトヘト。しかし、これが効いてるのだヨ、諸君。
とりあえず、効果は絶大だゼ。特に腹が!!
ジーパンが履けるようになったもんね♪
深夜通販のアブなんちゃらとかやってる場合ではないゾ。
21世紀は水泳の時代だ!
ハードディスクの21世紀はテラの時代だ!(親友の言葉)
で、昨日。やる気満々、喜び勇んで行ってみたら、
「来年まで改修のため、お休み」
・・・ああ、それで定期の期間が長かったのね。ふ~ん・・・。
みなさん、ガッテンしましたか?ガッテン、ガッテン。
寒いよ、ママン。
(相馬称)
朝、チョコパン。午後、銀行強盗。
銀行の裏手には市民プールの建物があって、その地下から金庫へと穴を掘る手筈。市民プールには休業の旨を伝える貼り紙だけしておいて、作業にとりかかる。
貼り紙の嘘などすぐにばれてしまうので、作業は短時間ですまさなければならず忙しかった。
バールに棒、ドリル、ドライバーと仕上げにハンカチ。教授の作戦はいつもながらうまくできている。
大金を手に、そのまま高飛びもすませて、今は高崎の旅館でこれを書く。夜、高崎名物。
(やまもと)
▼朝、卒論。寝る。昼、起きて、徘徊。卒論。
▼今日で今年も終わり。いわば今年納め。猪木祭り。
▼来年は愛のある年になるといい。争いは疲れるから。あと、加藤晴彦はふかわりょうと声がほぼ同じ。
(相馬称)
ついに大晦日なので、いよいよ実家に帰省しなければならないところだが、1本ずつ電車を遅らし、ぎりぎりまで部屋に腰を据えては、猫を削っていた。猫を削りながら、一年を思い返せば、いよいよ今年も静まってくるようで、たしかにいろいろとあったようだった。ゴールデンウィークのこと。渋谷タワーレコードにTinPanを追いかけて大雪の朝に列んだのも今年ではなかったか。テロのニュースがあり、古今亭志ん朝が逝って、私はふたつめの個人サイトを立ち上げた。驚くことばかりであって、こうして今、猫を丸々1匹削り終えてはまた驚いてみせ、そうしてマフラーだけを頼りに部屋を出た。
(ゆうすけ)