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タグ「シリーズ『金閣寺』」を含む
2005.07.14
その夜
承前。 いつからいたのだろうか、友人が枕元に立っていた。 「私は『金閣寺』の最後の一文にないたのだ」 「私は」とは随分他人行儀なことを言うものだと、いきなり枕元に立たれておいてわれながらへんなことを思うものだ。「泣いた」と言ったのだろうが、「鳴いた」と聞こえた。それにしても、わざわざ友人を枕元に立たせるほどに、私はことに拘っていたのだろうかといまさら訝る心があった。 「鳴いた、というのはど...
2005.07.12
続報・『金閣寺』
先日のエントリー「ほんの親切」に書いたように、上山君の日記 にある『金閣寺』への言及、 最後の一文に涙。 は、かつて一度読んだことのある『金閣寺』の、その「最後の一文」への興味を掻き立ててやまない。いったい三島由紀夫の『金閣寺』はどのようにして結ばれていたのだったか。 会社帰りに、道すがらにある本屋へ立ち寄り、新潮文庫に収められているそれを立ち読んでたしかめてくればよかったのではないかと、...
2005.07.10
ほんの親切
上山君の日記 が更新されていて、そこには最近読んだらしい三島由紀夫の『金閣寺』について記述がある。 妄想と行為の垣根は何でできているのか。実際の犯罪者の心理はきっとそんなに論理的でもクリアでもないのだろうけど。オウムの人たちも、それを理解できないと拒絶する人たちも、もっとこんなふうに狂気に寄り添うといいと思う。最後の一文に涙。 「最後の一文に涙」とあり、そんなことを言われれば、さて、『金閣寺...
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