リレー俳句



第12回のリレー俳句には、10人の方から延べ16個のカナが寄せられ、私が提出した1文字と合わせて、17文字が集まりました。
最初に私が提出したのは「あ」でしたので、それに、寄せられたカナを来た順につなげると、以下のようになります(括弧内はカナを寄せた人)。
- あ(私)
- の(Ayako Muraguchi)
- ば(Yoshihiro ISAOKA)
- べ(Daisuke.Akai)
- じ(R.Lindenmayer)
- ゆ(堕天使Melchom)
- て(Kohki Okabe)
- が(Yoshihiro ISAOKA)
- あ(Y.a)
- る(KIKUCHI Hirokazu)
- ね(Kohki Okabe)
- ぢ(Kohki Okabe)
- ま(IINO Gen7 Masaki)
- にょ(Daisuke.Akai)
- じゅ(Yoshihiro ISAOKA)
- にょ(Kohki Okabe)
- りょ(KIKUCHI Hirokazu)
つまり「あのばべじゆてがあるねぢまにょじゅにょりょ」ということになり、これに、私の解釈を込めると、
- あの場ベジュ 手があるね島にョ じゅにょりょ
(あの場面をベジュで描くとよ 「手があるね島」によ 「じゅにょりょ」がさ)
ということになります。
解説
「ベジュ」とは「ベジェ曲線」の間違いか。
「手があるね島」は地名。話者がそこの出身者であるかどうかは確定できないが、いろいろと言葉を間違えているところから、情報の疎い田舎出身者という像が浮かぶ。
「じゅにょりょ」は、おそらく「きょんきょん」の間違い。
話者は、手があるね島に小泉今日子がやってきた様をベジェ曲線を使って熱く説明しようとしている。
私の解釈に沿った場合のこの句に対する批評、あるいは別の解釈、等も募集しています。宛先はこちら。
Date: Wed, 26 May 1999 23:25:58 +0900
From: "IINO Gen7 Masaki"
Subject: リレー俳句、私の解釈
「あのばべじゆてがあるねぢまにょじゅにょりょ」
ですが、私の解釈では、
あの場ベージュ 手があるネヂ間 にょじゅにょりよ
となります。
解説
「あの場」とは詠み人にとって懐かしい特別な場所であるのでしょう。
あえてセピア(暗褐色)とは言わずにベージュ(うす茶色)の
思い出と言う辺りに決して忌わしい記憶でない事が読み取れます。
遠い記憶の、今では顔もよく覚えていない父に連れられて行った
焼き鳥屋で、まだ小さくてカウンターに隠れてしまうような詠み人が
父に手渡されたネギ間を見つめている情景を詠んでいます。
焼き鳥屋の常連達はまだお子様言葉の詠み人を、
「良かったなぁ。とうちゃんにネヂ間もらってぇ」
とからかいますが、悪気はありません。
ですが詠み人はなにか気恥ずかしくて、手に握った串の、
にょじゅにょりよと微かに動くうす茶色(ベージュ)のネギを
じっとみつめていたのです。