リレー俳句



第4回のリレー俳句には、8人の方から延べ16個のカナが寄せられ、私が提出した1文字と合わせて、17文字が集まりました。
最初に私が提出したのは「は」でしたので、それに、寄せられたカナを来た順につなげると、以下のようになります(括弧内はカナを寄せた人)。
- は(私)
- よ(Isaoka)
- ん(Takahiko Miyara)
- を(Takahiko Miyara)
- ろ(Kohki Okabe)
- よ(kikuchi hirokazu)
- ぞ(Takahiko Miyara)
- を(Isaoka)
- の(kikuchi hirokazu)
- の(Isaoka)
- べ(Takahiko Miyara)
- お(荒川泰久)
- び(CRO-MAGNON)
- も(Isaoka)
- つ(Isaoka)
- た(蔵本博史)
- だ(相馬正)
つまり「はよんをろよぞをののべおびもつただ」ということになり、これに、私の解釈を込めると、
- 「八四を六 四ぞ斧述べ 帯持っただ」
(八と四は六だから、四だぞ、斧はそう言って帯を持ちました)
ということになります。
解説
俳句に昔話的な語りの要素を取り込んだ野心句であり、「帯持っただ」と語る地方出身者が、「話者」として実作者とは別にいるという「語りのレベル」の複雑性にも注意が要る。数字や「斧」といった素材に、機械主義的モチーフを見ることもできるか。
私の解釈に沿った場合のこの句に対する批評、あるいは別の解釈、等も募集しています。宛先はこちら。
Date: Wed, 07 Jan 1998 07:05:01 +0000
From: haruko
Subject: リレー俳句その第4回 私の解釈
私の解釈では
「早んおろ 予ぞ尾の伸べ おビッ!モツただ?」
(早ぅおろせ! 私は首どころか尾を長くして待っておる。
お、ビックリ!モツただにしてくれんの?)
となります。
解説
肉屋に入ったところ未だ肉が包丁でおろされてない有り様に客は激怒。
おののいた店主はお詫びにモツをサービス。
ハッとさせられ心温まる日常の和解。
怠慢な肉屋と激怒する客に、鑑賞者にまで不快感を与えておきながら
結句で、
肉屋の反省「あいすみませんでした」と客の反省「いやぁ怒りすぎたよ」を
見事に凝縮させた日常ヒューマン俳句。後味よろしい作品。
「金持ってると強し、物に弱し」という解釈を若年者はすべきでない。
From: "kikuchi hirokazu"
Subject: リレー俳句、私の解釈
Date: Wed, 21 Jan 1998 05:39:12 +0900
「はよんをろよぞをののべおびもつただ」
これは、私の解釈によると
「早んヲロヨゾを! 野々辺帯持つタダ」
(「早くヲロヨゾを!」と、野々辺帯を持つタダは言った)
ということになります。
意味としては、
宇宙科学アカデミーの最終試験で、10人のはずが11人いることに気づいたタダ。
しかし、フロルが電導ヅタにやられて熱病に冒されている今、そんなことは言っていられない。
「早くフロルにヲロヨゾ(熱病に効くワクチンの名)を!」
と、野々辺帯(電導ヅタのこと。長野県野辺山地方では、電導ヅタで織った帯をこう呼ぶ)を持ったタダは、石頭に向かって叫んだ。
となります。
注意点としては、萩尾望都の「11人いる!」を読んでないとさっぱり意味がわからないことと、そもそもこの作品が古過ぎて、私自身よく覚えていないのでかなりいい加減、ということがあげられます。