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2002/10/02 Issue

(1) 前回「よく分かるシリーズ ビッグバン(リミックス)」とやったので、ここはひとつ古いネタのリメイクで続けて、流れを作ろうかとまず考えが浮かぶ。
(2) いっそ、「~その2」だの、「~その3」だのといったものを作ってお茶を濁すのでもかまわないが、そういう方向で考えるたびに候補に挙がるのは「脅迫状」シリーズであり、シリーズといってふたつしかないが(これが「その2」)、これを今度はどうするか。「その3」と銘打って何をするか。
(3) Flash で作る。
(4) 文章の一文字ずつがビュンビュン飛んできては整列し、完成する脅迫状。というのも作りようによっては面白くなりそうな気もし、もし作るのであれば、その労力とぴったり同じだけの量の笑いを生むような、そんな構造にもっていけさえすればと思う。
(5) あるいは動かさず、つまり静止画でしかないネタの「脅迫状」を、Flash で作る。
(6) 静止画単体で充分面白いネタであるべきかがむずかしいところだが、とにかく Flash にする、というシリーズ。シリーズでなければならないというか、これを手はじめとして、これまで作ったネタを次々 Flash 化していく。Flash 化計画とそれは呼ばれる。
(7) いっさい動かさず、過去のネタをただ忠実に再現する Flash。それは単に、プラグインがないと見れないという点においてのみオリジナルと異なる。
(8) そうして、しかし、不完全で意味のない、〈奇妙な複製〉としてのそれが薄皮一枚ほど(しかし不可避的に)オリジナルから乖離するというまさにその点に、誘拐犯が目を付けたとすればどうか。新聞の活字を切り張りして筆跡を隠すことの延長線上の行為。いかに多くの手順を差し挟み、いかにリアルから離れるか。
(9) いかに多くのアプリケーションを介在させるか。
(10) 古新聞をモデリングするのに、(われわれの)犯人は何を使うだろうか。STRATA か。LightWave だろうか。部屋にある、ありったけの古新聞をスキャンして、それへマッピングする。3D レンダリングされた古新聞の山から目的の文字を探し出し、Photoshop で切り抜いて素材の完成だ。文字を並べ、JPEG に書き出したそれを、Flash に読み込む。
(11) できあがった Flash をマシンのモニタに再生させ、最後に彼はそれを写真に撮るだろう。その写真から足がつくのは間違いないが、しかしそこまでしてようやく、彼は子供をさらいにでかけていくのだ。


第33話「散歩する惑星」
宇宙ステーションから地球防衛軍へと、通常の軌道から外れた小惑星の飛来の情報が入り、キリヤマはフルハシ、アマギ、ダンを調査に向かわせる。すると調査するホーク1号の前に突然、空飛ぶ謎の島(小惑星)があらわれる。
攻撃を受け、謎の島に不時着するホーク1号。
機内、意識を取り戻すフルハシ、アマギ、ダン。
「ここはどこだ?」(フルハシ)
「昨日飛んでいた島ですよ」(ダン)
「よし、行ってみよう」(フルハシ、※1)
探索を始める3人。
「まるで、鬼ヶ島だなぁ…」(アマギ、※2)
※1=フルハシの説得力/※2=アマギの説得力
(この際の「説得力」は、「話をすすめる」という方向に作用する)
つい手が出てしまう分、定番があとまわしになりがちなのが DVD だが、ウルトラセブンシリーズでは1本目になる、(にしては地味な)上記該当巻を買ったのだった。
見たくなった、という理由はいいものの、しかし当方、セブンは死ぬほど見ているのであり、死ぬほどは言い過ぎだとしても(すまなかった)、とりたてて新しい見方もできないだろうと思う矢先に発見してしまった新しい見方こそは、「酔っぱらって見る」である。これは新しい。
ビールではちょっとあれなので日本酒(冷酒)、300ml のやつ。そういう計算はよく知らないが二合っくらいということになるのか。それを空けながら見る。
するとなんて言うんでしょう、酔っぱらってるわけですねこっちは。だからもう面白くってしょうがないし、いちいち演出がかっこよくってしかたない。あはは、あははははははは、って感じなわけですよ。
で、そんなふうにしながら見つつ、ノートにとっていたのが「フルハシの説得力、アマギの説得力」というメモで、筋の説明とかも足してノートの走り書きを再構成するとそれは上のようなことになるわけです。

『ユーリ・ノルシュテイン作品集』
1. 25日・最初の日
2. ケルジェネツの戦い
3. 狐と兎
4. あおさぎと鶴
5. 霧につつまれたハリネズミ
6. 話の話
7. 愛しの青いワニ(スタッフ参加作品)
8. 四季(スタッフ参加作品)
でてますよ(あるいはデッキ買う?>恭子ちゃん。引っ越す?)。