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2003/03/10 Issue
ぜんぜん守れないのだった。これまではっきりとそう書いたことがなかったからあれだが、じつをいえばトップページは私の中で「毎週水曜日更新」ということになっていて、それがぜひ実現させたいところのペースだとはいうものの、それは無理。まあ、無理にそのペースを守ろうとしてもおそらくつまらないページが出来上がるだけだし、それはいやだが、といって、じゃあ現状のこれが面白いのかと問われれば返事に困り、暗い思いになるのであって、そんな憂鬱な気分でお送りする最新号がこれだ。

シリーズの新たな方向性を探るとはいえ、やはりふやしてしまったのは「ばか」だったのではないかと、真新しい2冊の『三四郎』を前にして思うのだった。それにしても、『三四郎』の偉大さは本屋に何冊も置いてあるということで、「一度に2冊ふやす」ことが可能だ。まさかこういうことのためだとは思わないだろうが、しかし「一度に『三四郎』を2冊買う者」の事情は何かしら想像が可能であるような気がし、レジの光景としてさほど変ではないように思えるものの、店員の女性がどこか腑に落ちない表情だったように思い出されるのもまた事実だ。


パブロフははじめ、必ずベルを鳴らしてから犬にエサをやるようにしていたが、そのうちにやめてしまった。

さて、ちっとも盛り上がらなかった前号のクイズだが、正解はドストエフスキー『地下室の手記』(新潮文庫)だ。Amazon には『地下室の手記』自体の画像がないものの、同じ装幀の、例えば『カラマーゾフの兄弟(上)』の画像など見ていただければ、このクイズがいかに簡単だったかわかっていただけるのではないか。致命的なドストエフスキーの顔こそ隠れているものの、基本的にはバレバレである。
「お持ち帰り」でコーヒーなどを注文すれば品物を入れた紙袋のなかには紙ナプキンが数枚添えられるのが常だ。たいていは実際に必要な分よりも多めに入っていることが多いが、しかし今日出会ったのはコーヒーとサンドに紙ナプキン20枚という取り合わせで、それは多すぎやしないか。相撲でいえば、名物力士としてよく「塩を大量にまく力士」というのがいるが、同じようにしてコーヒーショップにも「つかめるだけの紙ナプキンをつかみ、袋に入れる店員」がいて、「まあ、あいつのトレードマークだからな」みたいなことになっているのだろうか。だとすれば、迷惑な話だが。
パソコンはいま
あるパソコン教室の広告が謳うのは「脱・自己流」だ。いったい「パーソナル・コンピュータ」という思想はどうなってしまったのか。
■結局、電話料金のほうも払い込み用紙が見つからず(電気料金については「Yellow」の3月2日分を参照)、NTT荻窪営業所の窓口で2ヶ月分をまとめて払った。電話料金を窓口で払うのはこれが2度目になるが、それはじつに爽快であり、正直なところ電話がつながるのは非常にうれしい■話は変わるが、「今週の高菜社」として毎号一句ずつ紹介している「高菜社」の句会がふたたび開催される。第1回は友人のアパートでこたつを囲んでのスタイルだったが、第2回は装いもあらたに、台場区民センターの一室を借りることが決定。なぜ、お台場か■句会へ向けたオープンな打ち合わせは大竹君のサイトの掲示板で行われている。参加したいという方があれば、気軽に声をかけてもらってかまわないのではないか■そんな感じで、今週はこれまで。このへんで勘弁していただきたい。次週はいよいよ「解決編」で、ついに金田一耕助の登場だが、だとしたら登場していきなり解決しなければならず大変だろう。屋敷の一室に関係者全員を集め、金田一は言う。「はじめまして」。いったい関係者は集まってくれるのか。次号、すべてがあきらかになる予定■