2014/4/16(水) 浅草演芸ホール
- April 22, 2014 12:50 PM
- rakugo
志ん好の披露目、六日目。
〔昼の部・途中から〕
漫談 鈴々舎馬風
〈仲入り〉
口上 下手よりさん喬、小さん、志ん好、志ん橋、市馬、馬風
漫才 ロケット団
酒粕〜からぬけ 古今亭志ん橋
長短 柳家さん喬
無精床 柳家小さん
太神楽 鏡味仙三郎社中
粗忽の使者 古今亭志ん好
今日の口上ではさん喬が志ん五に言及していた。
ところで志ん好の出囃子は「梅が枝」。ウィキペディアを頼るとつぎのようにある。
浄瑠璃「ひらかな盛衰記」四段目の傾城 梅ヶ枝 無間鐘に準拠し、仮名垣魯文の作とつたえる。
旋律は俗曲かんかんのうを改編したもの。
原歌 - 梅が枝の、手水鉢、叩いてお金が出るならば、もしもお金が出た時は、その時ゃ身請けを、そうれたのむ
梅が枝節 - Wikipedia
なるほど、この前知識をもって聞くとたしかに「かんかんのう」に聞こえる(って、「らくだ」でしか知らないすけど)。
「粗忽の使者」。ひとごとながらむつかしい噺だなあと思ったり。また、演出にあたってはやはり、いったい「粗忽」とは何なのかという例の遠大な問いがその手前に横たわっていようか。
可笑しかったのは、大工の留っこと田中三太夫との会見ののち、ふたりが会いに行くと地武太治部右衛門が「何かご用か」と言うところ(具体的なセリフはちがったかもしれない)。このひとことでもって、中盤、地武太治部右衛門と田中三太夫との会見が大工による回想で語られ、しばらく地武太治部右衛門が直接登場しないという構成が活きてくるわけだが、とはいうものの、その地武太治部右衛門と田中三太夫との会見の後半部分を、留っこによる直接話法式の伝聞で語るというのはあんまりうまい手ではないのではないかとも思う。志ん朝の音源を確認すると、地武太治部右衛門と田中三太夫との対話は対話としてひととおり直接演じたのち、大工同士の会話では留っこがそれを間接話法式にざっとなぞるという演り方をしていて、結果的にはそのほうがすっきりした構成になり、留っこのキャラクターも出しやすいのではないかと思うところだ。
あ、そうそう、地武太治部右衛門が馬に乗るときの仕方がきれいだった。
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