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Parallels(Build 3120) とVista Ultimate アップグレード版

  • Posted by: SOMA Hitoshi
  • February 1, 2007 4:59 AM
  • mac

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表題にある組み合わせで、いま無事、家のMac Proにインストールを済ませた。

これより先に会社のMacBookにもVista Ultimate 通常版を入れたが、さすがにMac Pro と MacBook の力の差は大きい。Mac Proはメモリも2GB(1GB×2)足して計4GBになり、Vistaへの割り当ては1.5GB。むろんXPよりかは重たいが、まあ快適である。

あ、ただあれです、現時点でのParallelsの限界により、Aeroグラス(ウィンドウが半透明表示されるやつ)とか、Windows フリップ 3D(探しやすいのか、あれ?というやつ)とか、あのへんの視覚効果は機能しません。

さて、インストールにあたってぶつかった問題は大きく2つほど。

ひとつめは、インストール後、不意に起動しなくなるという問題。

あらためて冷静に文字にすると、まったく困った問題があったもんだよと思うが、このために私はMacBookに3度、Vistaをインストールする羽目になった。会社のMacBookのほうは通常版のDVDだから後述するような苦労はなく、インストールはじつにすんなり(Parallelsの自動インストールモード「Windows Express (recommnded)」に任せて)完了するが、そののち作業もひと段落していったんシャットダウンし、あらためて起動しようとするとはじめのプログレスバーのところでとまる。

Parallels側から強制リセットし、セーフモードで起動を試みるも、このときはたしかセーフモードでも途中でとまり、皆目原因の見当がつかない。何度か強制リセットを繰り返していたから、不運にもVistaのハードディスクイメージが壊れてしまったんだろうと単純に考え、それを捨ててもう一度はじめからインストールするが、やっぱりシャットダウン後に起ち上がらなくなる。

ここではじめてParallelsのユーザーフォーラムへ。すると、次のようなスレッドが目に入る。

Vista Patches Have broken my Vista VM

読むと、

「Vista Enterprise用にMicrosoftから出てるパッチ(2007年1月28日リリース)をあてたところがParallelsが壊れてしまった。いまは起動中にかたまってしまう状態。こういう現象、誰か知ってる?」

「うちはVista Businessだけどまったく同じ。時機が来るまではどのアップデータもあてないことだよ」

「うちはVista UltimateとParallels(Build 1970)の組み合わせで、問題なし」

「同じ問題を抱えている。アップデータをかけるまではごく順調に動いてるのに、かけると起動に失敗する」

というようなやりとりがこの時点では交わされていて、私も「あーこれだあ」ということになる。

これですっかり解決した気になっていたのだったが──つまりParallelsのバージョンアップでこの問題が回避されるまで、アップデートプログラムの自動更新をいっさい働かせないという方法での解決──、それでもまた、一夜明けるとVistaが起動しなくなった。今度はセーフモードで起動でき、それで「Parallels Tools」を入れる前までの状態にシステムを復元するも、状況は変わらず。ふたたびフォーラムを訪れると新たなTipsが書き込まれている。

「Acceleration」の設定を "High" から "Normal" に変える

これは「Vista booting oddness...」という別のスレッドにあったTips。Parallelsのメニューから「Edit」>「Virtual Machine...」で、「Options」を選択、「Advanced」というタブに切り替えると「Acceleration level」という項目があり、「High」になっているそれを「Normal」に変更する。

これでいよいよ解決(って、これも根本的には解決していなくて、Parallelsのバージョンアップを待つことに変わりはないが)。スレッドでもみんながこのTipsの書き込みに賛辞を送る。

なお、いいかげんインストール作業にも飽きたので、後者のTipsを設定済みの場合にはアップデートプログラムをあてても平気なのかどうか、という点はまだ試していない。また、Mac Proのほうは前者のアップデートをかけないという方法だけでいまのところ問題なく起動している。

で、もうひとつはアップグレード版DVDでのインストールにまつわる苦労

アップグレード版のインストーラは基本的に、アップグレード対象のOSで起動した状態からインストールを開始しなければならないようになっている。Parallels任せでふつうに新規VMへのインストールをはじめると、ライセンスキーでもって通常版かアップグレード版かが判断され、後者であれば上記の理由から途中でインストールがとまってしまう──つまり、新規VMではなく、アップグレード対象OSの入った既存VMでインストーラを読み、そのVMへ対してアップグレードをかける手順でなければいけない(そのさいの選択肢として「クリーンインストール」することも可能)というわけだ。

私としてはこのさいそうするのでもかまわないのだが、ここにまた「Parallelsの事情」がからむ。仰せのとおりにXPの入ったVMからインストーラを起動すると、この手順の場合、マシンスペック的にVistaのインストールが可能かどうかというチェック工程があいだに挟まる。このチェックに現バージョンのParallelsがひっかかってしまうため、どうにもその先に進めなくなるのだった。

アップグレード版DVDで「クリーンインストール」する方法

フォーラム内で参照されていたのは「Workaround Discovered For "Clean Install" With Vista Upgrade DVDs」という記事で、ここに紹介されている手順を踏めば、XPを介さずにインストールすることが可能。

その手順というのを、Parallelsの操作ともからめて書くと、

  1. 新規VMの作成し、インストールを進める。このさい「Windows Express (recommnded)」ではなく「Typical」を選択。アップグレード版DVDを挿入してセットアップを開始する。
  2. セットアップの冒頭でプロダクトキーの入力を求められるが、ここでは入力しない。未入力のまま「次へ」をクリックしてセットアップをつづける。つまりこの時点では30日間の試用版の扱いでVistaをインストールする。
  3. そうした場合、インストールしようとしているVistaが何エディションか(Businessとか、Ultimateとか)というのを訊いてくるので、くれぐれも正しいものを選択する(本来ひとつ前の手順でライセンスキーを入力していれば、ライセンスキーによってエディションが判別される)。
  4. セットアップが完了し、Vistaのデスクトップに辿りついたら、ここで(Vista上で)もう一度DVDのインストールプログラムを実行する。
  5. 今度の2度目のインストールではライセンスキーを入力(こうすると、アップグレード版のライセンスキーでもはじかれず、マシンスペックのチェックも経ずに済む)。
  6. インストール方法として、「Upgrade」か「Custom (advanced)」かというのを訊かれるので、クリーンインストールするには「Custom (advanced)」を選択する。
  7. 2度目のセットアップが終わったら、ふつうにアクティベーションを実行することができる。1度目のインストールで作られたファイルたちは「C」のなかの「Windows.old」というフォルダに移されているので、これはまるごと捨ててかまわない(一部のファイルに関し「システムファイルだけどほんとうに捨てていいですか?」ということを訊いてくるが、消してしまってOK)。

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