blue

HDDスタンドでクローン作成したときにできる残りの未割り当て領域をパーティションに結合するための masOS用 diskutilコマンド

  • Posted by: SOMA Hitoshi
  • May 28, 2018 1:53 AM
  • mac

 タイトル長い。長いけれども、この情報、わたし自身がググったときに日本語では全然、英語でもなかなか見つからなかったので親切心を出した。

 このたび、外付けハードディスクを 3TBのものから 5TBにものに入れ替えた。データの移行には WAVLINKの HDDスタンドを使い、PC操作なしのスタンドアローンでクローンを作成。そうすると、他の HDDスタンドでも同様だと思うが、新 HDDは旧 HDDと同じ 3TBのパーティションが切られ、残りの 2TBはまったくの未割り当て領域(ディスクユーティリティの表示では「空き領域」)となった状態でクローンが完成する。この状態で Macに接続しても、当然、3TBのディスクとして認識されるだけだが、これをちゃんと 5TBのディスクとして認識させる方法の話。

 以下、前置きも長いが手順そのものには関係ない話なので、結論を急ぎたい方は飛ばして「これが正解」からどうぞ。

話の前段

 まずこれが Windowsなら、ユーティリティソフトを使うやり方が広く知られているようで、その Tipsもごろごろ転がっているように見受けられる(ちゃんと読んでないので知らない)が、Macとなると情報がない。
 たとえば Apple コミュニティにある「 HDDパーテーション領域拡張時のエラーについて」というスレッドの質問者が求めているのも同じ情報だと思うが、ここではけっきょく解決策が出ないまま、

ディスクユーティリティの復元機能を使ってコピーし直すのが早いように思います。

という回答に質問者が納得して終わってしまっている。
 また、Qiitaにあった「 MacのDisk Utilityでは結合できないパーティションをdiskutilコマンドで結合する」はおっと思わせられるタイトルで、じっさい非常に有益な解説だが、われわれの抱えている問題とはちょっとだけケースが異なるため残念ながら参考にならない。diskutil listで当該パーティションの IDENTIFIERを調べ、その IDENTIFIERを指定して eraseVolumemergePartitionsをするというのがそこで紹介されている手順だが、われらが〈未割り当て領域〉はそもそも diskutil listで一覧に出てこないので、こういった操作のしようがない。

「いける?」と思わせてけっきょくだめなディスクユーティリティ

 まあ、ディスクユーティリティで話が完結するならそれに越したことはないので、まずは試してみる。ディスクを指定して「パーティション作成」を選ぶとこうなるので、

これで「空き領域」の部分をクリックする。すると、

こうなり、ここで「空き領域」にたいして「ー」(円グラフの下)が押せる。

 「そうそう、こうしたいんだよ」というかたちに円グラフやパーティション情報の表示が変わり、「あれ? いけるのか?」と思わせられる瞬間だ。右下には誇らしげな「適用」ボタンがあるのでもちろん押す。

 こういったダイアログが出るので「パーティション作成」。で、処理がはじまるがすぐに失敗してエラーメッセージが出る。「指定された操作の1つに必要なディスクが見つかりませんでした」とかなんとか。なんだよー。

これが正解

 ターミナルで操作する。まず、

$ diskutil list

とやってディスク情報の一覧を得る。知りたいのは認識されている 3TBのパーティションの IDENTIFIER。こんな感じで一覧が得られる。

:
/dev/disk5 (external, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:      GUID_partition_scheme                        *5.0 TB     disk5
   1:                        EFI EFI                     209.7 MB   disk5s1
   2:                  Apple_HFS Hozo Pro 2              3.0 TB     disk5s2
:

 この例でいうと 3TBのパーティションは disk5s2だとわかるので、それでこんなコマンドを打つ。

$ diskutil resizeVolume /dev/disk5s2 100%

 じつに「なーるほどねー」というコマンド(指令)だが、リターンキーを押すと処理がはじまり、

Resizing to full size (fit to fill)
Started partitioning on disk5s2 Hozo Pro 2
Verifying the disk
Verifying file system
Volume was successfully unmounted
Performing fsck_hfs -fn -x /dev/rdisk5s2
Checking Journaled HFS Plus volume
Checking extents overflow file
Checking catalog file
Checking multi-linked files
Checking catalog hierarchy
Checking extended attributes file
Checking volume bitmap
Checking volume information
The volume Hozo Pro 2 appears to be OK
File system check exit code is 0
Restoring the original state found as mounted
Resizing
Modifying partition map
Growing file system
Finished partitioning on disk5s2 Hozo Pro 2
/dev/disk5 (external, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:      GUID_partition_scheme                        *5.0 TB     disk5
   1:                        EFI EFI                     209.7 MB   disk5s1
   2:                  Apple_HFS Hozo Pro 2              5.0 TB     disk5s2

こんなふうにメッセージが進んで、あっさりと成功。

 参考になったのはこちらのページ。

関連記事

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://web-conte.com/blue/mt-tb.cgi/1283