意味もなく内藤祐希
- June 6, 2018 8:08 PM
- tennis
なんて言い草のタイトルだって話だけれど、「意味もなく」は、「無性に」「ただただ」といった意味合いで読んでもらいたい。いまは全仏の真っ只中だが、写真は二週間前、ミラノの大会でのもの。ミラノでは悔しい準優勝だった。

全仏のガールズ・シングルスでは二回戦を突破、三回戦では第5シードの 15歳、デンマークのクララ・タウソンと対戦する。(その試合の直前にこれをアップするつもりだったが、ちんたらしているうちに、試合はもうはじまってしまっている。)
タウソンは手強い。でも、勝てる相手だ。いまだグランドスラムで三回戦の壁を破れていない内藤にとっては山場であり、正念場。とにかくがんばってほしいが、試合を目前に、何をできるわけでもないわたしはただそわそわするばかりであって、そわそわのあまり、クララ・タウソンの快進撃を伝えるデンマークのネット記事など読んでいるありさまである。デンマーク語なのでさっぱりだが、Google翻訳で英語にしたのを何となく訳すとこんな感じ。(そしていま、内藤が 1セットアップ。ここからだなあ。あまり期待せず、「フルセット券ゲット」ぐらいの気持ちでいないといけないぞ、おれ。)
パワーガール・クララ「うまく打てた」
パリ (Ekstra Bladet誌記者): - 今日の試合はどうでした?
クララ・タウソンは笑ってから答える。
「いい試合だったと思う。うまくプレイできた」。
その言葉のとおり、デンマーク出身の 15歳の逸材は、今年負け知らずだったイギリスの Emma Raducanuを 6-2、6-1で圧倒してみせた。
クレーのための集中的なレッスン。力強いサーブとストロークだけでなく、ドロップショットへの対応が必要だと感じられ、そして彼女は重要なボールに集中しつづけた。
第1セット、彼女が先にブレイクして 2-1とし、そこからうまくプレッシャーを与えてもうひとつブレイクを重ね、5-2とすると、ガラガラだったコート 14に徐々に人が集まりはじめる。デンマークの彗星についての噂はテニス関係者の多くが耳にしていて、そこには何人ものコーチ、マネージャー、解説者らの姿があった。
二度目のセットポイントをものにするとクララ・タウソンはそのまま勢いに乗り、第2セットもすぐにブレイクする。あとはもう、一時間足らずの印象的なショーだった。
「昨日はちょっとナーバスになっていた。遅い時間からの試合にはあまり慣れてないから。一回戦はなんとか勝てた感じ」。
「今日はだいぶよかったと思う。サーブもよかった。相手にボールを拾いまくられても、いらいらせずにいれた。重要なポイントですべて勝つことができた」。
「彼女はいい選手。だから今日彼女に勝ててうれしい」と言うクララ・タウソンは、ルクセンブルクのエレオノーラ・モリナロと組んだダブルスではトップシードとして出場している。
- グランドスラムのトップシードですって?
「そうなの、あはは。いまはプレッシャーは感じてない。だってわたしたちが組むのはこれがたった二回目なんだし」。
「わたしたち、ミラノではいい一週間を過ごせたけど、勝ちを期待してはいない。わたしたちはこれまで多くのトーナメントで会い、お互いをよくわかっている」。
シングルスの三回戦で、クララ・タウソンは第10シードの日本人、内藤祐希と対戦する。二週間前のミラノで負けた相手である。
「今日のようなプレイができれば、今度は勝てると思う。ミラノではあまりうまくプレイできなかった」。楽天的に響くところもあるが、デンマークのスポーツ監督、Jens Anker Andersenも彼女をこう褒める。
「今日は彼女のベストに近かったと思う。サーブもよく打てたし、試合を通じてボールに集中できていた。いい勝利だった」。
「二回戦は一回戦のときと比べて相手にたいする準備が少しできていたので、それでやりやすかったところもある。けっして簡単な相手ではなかったが、でも彼女はやってみせた」。
次なる日本人の対戦相手について、彼は言う。
「彼女はクララよりも年上だし、まもなくプロに転向するだろう選手だ。だから勝つには、クララはよほどいいプレイをしないといけない。ただ思うに、総合的に長けているのは彼女かもしれないが、テニスそのものについてより多く持っているのはクララだ。きっと接戦だろうが、そんな思いを今日またあらたにした」。
Powerpigen Clara: 'Den ramte jeg godt' – Ekstra Bladet
がんばれ、内藤!(やった! 内藤勝ちました。しかもわりとしっかり。6-4、6-4。おめでとう。)
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