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Jan.
2010
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/ 6 Jan. 2010 (Wed.) 「数の子とわたし」

高山なおみ『チクタク食堂〈上〉』(アノニマスタジオ)。

いや、ネットで拾ってきた画像なので別段載せる意味もないのだったが、塩蔵数の子である。

「塩蔵」は「えんぞう」と読ませるらしい。

ぐんぐんと働いた。
きょう出会い、解決まで至ったのは「IE6で勝手にコンテンツ内容が複製されるバグ」だ。その解決方法は思わぬ方角から──というのはたとえば村はずれのほうから──やってきて、家から家へ、二本の鉄の棒をひきずって歩くジプシーのような姿で目の前に現れた。

 肝心の解決方法ですが、それは
 「floatさせてるコンテンツとfloatさせてるコンテンツの間にあるHTMLコメントを削除する」または、「floatさせてるコンテンツの前のHTMLコメントを削除する」
 というもの。

 上記のHTMLソースで言うと

<body>
<div id="container">
<div class="left">
フロートしている内容物左
</div><!–– left ––>
<div class="main">
フロートしている内容物中央
</div><!–– main ––>

 こことかの
 <!–– left ––>
 これとかを削除するってことらしい。
はねつき » IE6で勝手にコンテンツ内容が複製されるバグ

 「きみの気持ちもわからないではない、わからないではないぞ」と、解決法の情報提供者にではなく、いっそ IE6 のほうに感情移入しかねないくらいには、IE6 とわたしももう長いつきあいになったのである。
夕飯は「豚肉と白菜の重ね蒸し」なるもので、わたしもケータイのメールで報されたその献立を、帰宅するさいにツイッターでつぶやいたところ知人の @tamunade_ane さんからすぐさま、

@soma1104 おいしそう。明日それ作ろう。
11:57 PM Jan 6th from HootSuite in reply to soma1104

とリプライをいただいたのだったが、たしかにそれはおいしかった。妻が参照したのは高山なおみ『チクタク食堂〈上〉』にあるそのレシピで、べつだん特別なレシピというわけでもなく、ネットを検索すればすぐにいくつも引っかかってくるようなたぐいのものだろうけれど、そう書いてじっさいに検索してみると出てくるこれとかこれこれなどはどれも、写真の印象がなんだかずいぶん異なるのである。そんな「手の込んだふう」な料理ではないのだ。ほんとうにただ豚肉と白菜とを互い違いに重ねて鍋いっぱいにしたものに、適当なだし汁を加え強火で煮るだけといったようなそうしたあれで、「チクタク食堂に工夫があったとすれば、それをにんにく醤油で食べるということだろう」とは妻の解説だが、そうだ、そもそもうちは鍋に使ったルクルーゼ(しかも大きいそれ)がどんと食卓に載せられ、そこから箸でつまんで食べるという恰好だったから、そりゃ、見た目はおのずと異なるってものか。仮にそれを切り分けて皿に盛っていたとすれば、比較的ちかいのはE・レシピのこの写真だろうか。
というわけで夕飯(といっても日付の変わる頃に食べるのだが)はその「豚肉と白菜の重ね蒸し」と、あと数の子だった。正月の食べ物といえばやはり数の子だろう。わたしは数の子が大好きだ。もちろんここで言う数の子とはひとえに「塩蔵数の子(塩数の子)」のことであって、「味付け数の子」では断じてなく、この世に「味付け数の子」ほど人をがっかりさせるものはない。といったようなわたしの主張が、のれんを腕で押すようなかたちになるのが妻であり、妻は数の子が嫌いというか、そもそもプチプチしたものがだめで、「塩」も「味付け」も等しく興味がなく、子どものときから口にせずにきた者なのである。だから「塩抜き」についても知識の持ち合わせがなく、いや、それはこれまでただ出されたものを食べてきただけのわたしも同じなのだけれど、先日この数の子を買って帰るさい(はじめて「買った」のである!)、パッケージ裏に書かれたその面倒そうな「塩抜き手順」に「え!?」という顔をみせる妻にしかし購入を促すべく、「いや、そうは書いてあるけど三〇分ぐらい浸けとけばいいんだよ」とわたしが適当なことを言ったばかりに、夕飯時、充分に塩の抜けていないそれはまだとても食べられたしょっぱさではなくて翌日に持ち越されることになったわけで、その後、外食が挟まったり献立の都合があったりするうちにいつしか二日半ほども塩を抜かれることになったその二羽分の数の子は、ほんとうに、まったく何の味もない状態で食卓に並ぶことになったのだった。まあ、数の子の魅力の大半がその食感にあるのは事実だとしても──そして食べるさいには醤油をかけるから味としてはほぼ「醤油」になることも認めるけれども──、しかしやはり「数の子の味」ってのはたしかにあったのだと、それ(ってつまり塩気のことだけど)がなくなってみてはじめて気づくわたしである。

本日の参照画像
(2010年1月 9日 09:21)

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