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Sep.
2010
Yellow

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/ 11 Sep. 2010 (Sat.) 「虹を渡っていってしまった」

なんだかよくわからないだろうが、谷啓氏である。「シャボン玉ホリデー」のワンシーン。クリックするとコントの全貌が表示されるが、表示したところで状況は皆目わからないのである。

こちらも谷啓氏。写真はいずれも『The Offical CRAZY CATS Graffiti』より。

谷啓さんが亡くなられた。
前回分の日記を更新しようと机にむかっているときに、アサヒ・コムだか何かを見たのだろう妻に訃報を告げられた。「えっ!?」とだけ応答し、書いていた日記にまた視線を戻せば、そこには、たわいない冗談としてたまさか載せたにすぎないスパイク・ジョーンズの画像があって、陽気な笑顔をこちらに振りまいている。素敵な顔だ。「シティ・スリッカーズ」の、遠いシンクロニシティ。
日記を更新してすぐに家を出、宮沢(章夫)さんのワークショップを手伝いに下北沢へ。「都市空間論演習特別編」と題された二日間のワークショップで、一日目のきょうは参加者に向けた宮沢さんの講義がある。スタートの30分前に会場に入り、資料となる Keynote のスライドをプロジェクターで映すためのセッティングなど行っていると、その途中、宮沢さんが家からもってきた『ガチョーン伝説』(だったかな?)のCDをパカッと開け、「あ」と声をもらす。追悼として、講義の冒頭に谷啓さんの曲をかけようと持ってきたわけだったが、開けてみたら中身が入っていなかった。「入ってなかった」と宮沢さん。
で、すぐさまわたしは、自身の iTunes ライブラリに思いをめぐらせる。ここに持ってきている MacBook Pro には入っていないが、家の Mac Pro には『クレージーキャッツ コンプリートシングルス HONDARA盤』を読み込んであったはずだ。イー・モバイルのUSBモデムでネットにつなぎ、「どこでも My Mac」(Mac OS X 10.5以降に付いている遠隔操作機能/要・MobileMeアカウント)を使えば家の Mac Pro にアクセスすることができる。ディスクへのアクセスやファイルのコピーにはいちいち時間がかかるが、m4aファイルのひとつぐらいならなんとか講義スタートまでに間に合うだろう。宮沢さんに確認すると、追悼曲としてかけたいのは「虹を渡ってきた男」。よし、ある。講義開始10分前ぐらいにコピー完了、さらに宮沢さんの MacBook Pro にコピーし、宮沢さんはその場で Keynote に「追悼・谷啓氏に捧ぐ」と書いた一枚スライドを追加する。こうして講義は、大音量の「虹を渡ってきた男」ではじまった。ヒンビキカラカラヒビリキリン。
帰宅後、妻と少しクレージーキャッツにかんする会話。「石橋エータローと安田伸の区別がはっきりつかず、桜井センリは全然わからない」というので、本棚から資料『The Offical CRAZY CATS Graffiti』を出してきて説明する。写真はいちいちかっこよく、いちいち魅力的であるが、けっこうな確率で「ヘンな顔」をして写っているから、「この顔が石橋エータロー」と説明するのがなかなかむずかしいのだった。
ずいぶん以前から、「谷啓 体調」という検索キーワードでうちの「泣くとは思わなかったのだ」(2007年4月1日付の日記)へのアクセスがあったが、きょうも多かった。いま Google で検索してみると、そのキーワードの場合なんと2位にわたしの日記が出てくるから、そりゃあまあ見に来るよなという次第だが、その日記は植木等さんが亡くなられたときのもので、それにまつわるあれこれを書いている。
とりとめもなくなってきたので、きょうはこのあたりで。合掌。

本日の参照画像
(2010年9月13日 20:02)

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/ 10 Sep. 2010 (Fri.) 「ついに今年は夏がなかった。あんなに暑かったのに、である。」

スパイク・ジョーンズの画像にとくに意味はないが、このあいだ妻から「菊地凛子との熱愛報道」の話を聞き、「えっ!?」と思ったというそれだけのことである。

遊園地再生事業団#17『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』

『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』(10月15日〜24日、座・高円寺1)のチケットは絶賛発売中です。今回はイープラスとか、ぴあとか、そういったプレイガイドでの販売はありません。遊園地再生事業団が運営する専用のウェブショップか、または座・高円寺の各種窓口での取扱いとなります(なお、学生料金チケットにかんしては遊園地再生事業団のみでの取扱いです)

朝、浅野(晋康)君のブログでシャルロット・ゲンズブールの来日公演があることを知る。ただ、やっかいなことにその東京公演は10月24日なのだった。東京国際フォーラムで18時スタート。10月24日というと、つまり『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』の楽日である。24日は昼の公演のみだが、「ばらし」と呼ばれる片付け作業をあいだにはさんで、夜は打ち上げがあることだろう。すると観に行けないじゃないか、シャルロットを。ことのほか「ばらし」に時間がかかって、打ち上げが21時ぐらいからはじまるなら可能性がないわけではないが、いやー、そんなに遅くはならないだろう。なんとなれば、もう、26日にある大阪公演のほうに行くという手もないではないと、わたしはなかば真剣に考える者でさえあるが、最良なのは、『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』のチケットが売れに売れ、24日の夜に追加公演が決定することである。するとまあ、じゅうぶんに遅い時間から打ち上げがはじまることになってまことに都合がいいのだ。というわけでわたしはあらゆる可能性に自らを開きつつ、万全の構えでもって10月24日、26日を迎えようと思う所存である。

シャルロットが来日するとのこと。行きたい。ベックも来い!
8月の備忘録 | NOTE

 セルジュも来い!
で、10月24日にはさらに、実家の下館(茨城県)のほうで中学の同窓会が開かれもする。こっちは午前11時開始だから、一、二時間だけ顔を出して、いそぎ東京に舞い戻るということも可能だろうと考えているのだ。
でまあ、『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』だが、デザインを担当したチラシ、チケット、ポスターといった印刷物はみなすでにできあがって世に──チケットは遊園地再生事業団のチケットショップで購入していただいたお客さんに、ポスターは少ないながらも高円寺を中心に街に──出回っている。稽古場へは土日を中心にちょこちょこと。前々作『トーキョー/不在/ハムレット』でわたしがやっていた通称「映像出し」の仕事は今回、演出助手の近藤(久志)君が担当することになっており、そのサポートとしてビデオミキサー(『トーキョー/不在/ハムレット』のときと同じ、Roland / EDIROLLの「V-8」の使い方を伝授したり。

先日の台風には出会わなかった。会社に一泊してずっと室内で作業するうちに過ぎていったその台風にすっかり洗い流されるかたちで夏は去ったとみえ、その日、外へ出るともう秋が来ていた。

本日の参照画像
(2010年9月11日 15:57)

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