/ 14 Jan. 2018 (Sun.) 「ふて寝」
■全豪ジュニアの前哨戦にあたるオーストラリアの大会、AGL Loy Yang Traralgon Junior Internationalで内藤祐希が二回戦負けし、ふて寝。
■夜、床屋。
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/ 13 Jan. 2018 (Sat.) 「鯛のおいしさ、むずかしさ」
■一泊して帰京。さっそくゆずを買い求めるが、安いものがなかなかない。ルミネの八百屋が扱っていた 1個 / 100円というのがけっきょくいちばん安く、それを 1個だけ買う。レモンではだめなのか、似たようなものではないのかということでレモンも試してみようと思うのは、庭のレモンの木が実を生らせているからだ。去年あたりから、じつにレモンぽいレモンをぽこぽこと生らすようになった。
■ルミネでは真鯛の刺身も買って帰った。一年前の 1月9日、ロビンの成人を祝って買い与えたのは石鯛の刺身パックだったが、今日は石鯛がなく、真鯛。去年の石鯛は半分を生のまま、半分は湯がいてひとパックまるまるをロビンひとりがたいらげた。その二日後に亡くなるロビンの、あと一日遅ければもう刺身など口にできていなかったろうギリギリ最後の贅沢だった石鯛だが、それにピーとポシュテが手を出さなかったのはけっしてロビンへの遠慮・深慮からではなく、たんに鯛が「むずかしい」からである。ヒトでいう「舌が子供」の状態に近いと想像して、もっぱらそれを「(ピー・ポシュテにはまだ)むずかしい」と呼び習わしているのだが、とにかく刺身などヒト寄りの──大人びた?──味には興味を示さず、鼻先に持っていってさえ困惑するだけのふたりだ。
■だから、ほんの数ヶ月前までならロビン供養の真鯛はヒトが食べてそれで仕舞いだったはずだが、いまはちがう。食に見境というもののない、ロビンの生まれ変わりのようなそのニボルにふた切れだけあげると、「うっひょ、なんだこれー」という感じで食べていた。
Transport: 74km • 1hr 41mins 30secs
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/ 12 Jan. 2018 (Fri.) 「北本へ / ゆずの効用」
■妻の実家(埼玉県北本市)に帰省。午後半休を取って夕方に出発する。今回の最大の眼目は、義母の iPhoneの機種変更。
■これまで使っていたのが iPhone 4Sで、キャリアはソフトバンク。それを MNPで OCN モバイル ONEに乗り換えて、本体は iPhone SEを新調する。SEはすでにアップルストアで調達済み、OCN モバイル ONEの SIMも手元に届いていて、ソフトバンクの「更新期間」がこの 11日からであるのに合わせ、今日、北本に着いてから開通手続きを行う。ほか、データの引き継ぎとか、Touch IDを登録してもらってその〈按配〉を説明したりとか、いろいろ。OSもだいぶ放ったままだった iPhone 4Sはすごく懐かしい小ささ。OSの古さのせいで iCloudとの互換がなくなっているのか、写真(フォトストリーム)が素直には同期されなかった。文字サイズをひたすら大きくしたりなど、ふだんもうあんまり触らなくなっている「設定」をいろいろいじって回るなかで新たに知ることも多い。新しい iPhoneはおおむね義母に好評で、なによりである。
■ゆず湯にしてもらった風呂に入って出ると、顔がすごくつるつるしているので夫婦して驚く。「いつもは(粉を吹いて)顔真っ白で出てくるもんね」という妻の言いようは多少の誇張が含まれていると想像したいが、最近とみに乾燥がひどいわたしだ(写真はイメージ。怪奇大作戦・第3話「白い顔」より)。それがつるつるなので、そんなに覿面に効くものかと妻も訝るほどだが、ほかに要因も見当たらずゆずの効用だろうという結論に落ち着く。ゆずすげえ。
■怪奇大作戦で思い出したが──って、連想の具合が余人には伝わるまいが──、こないだの「あなたの、ベスト・オブ・草笛光子は?」に「獄門島かな」というコメントを寄せてくれた「無免許医」さん(懐かしいインタビューはこちらに)は、ご存知N君だ。で、そのコメントへのわたしの返信にある「『軽井沢のコユキちゃん』て誰?」というのは、N君からの今年の年賀状に印刷されていた犬の写真の話。あ。戌年だからか。とたったいま書いていて気づくわたしだが、その犬の写真に添えられていたキャプションが「軽井沢のコユキちゃん」で、まずもって軽井沢とN君のつながりも見えないから、その唐突な情報に「誰?」となったのだった。
■というわけで、N君からは『獄門島』に一票。あと、妻からは『女王蜂』に一票が入った(三木のり平に墨で目張りを入れてもらうシーンがすごく好き、とのこと)。
Cycling: 2.7km • 15mins 38secs • 59 calories
Transport: 154.8km • 2hrs 36mins 30secs
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/ 11 Jan. 2018 (Thu.) 「宮沢さんの『荒井由実はいつ松任谷由実になったか』」
■ロビンの命日。あれから一年が経った。新しい自転車が届く。
■暮れのこと、大場(みなみ)さんが「はあああユウウウウミイイイイン」と悶えていたのはどうやらユーミン×帝劇vol.3『朝陽の中で微笑んで』を観に行き、カーテンコールで「やさしさに包まれたなら」の生歌に遭遇したということらしいが、そのツイートに応接していた宮沢(章夫)さんのツイートから、年明けの今日の、宮沢さんの早稲田での講義(「サブカルチャー論」)が「荒井由実はいつ松任谷由実になったか」というテーマを扱うのだと知り、それで聞きに(潜りに)行く。
■さてこの「荒井由実はいつ松任谷由実になったか」(もちろん制度上の答え──いつ結婚したかを問うわけではない)は、抽象的な問いを投げかけるだけの〈為にする疑問文〉なのではなく、宮沢さんなりのじつにはっきりとした(日付まで付いた)答えが用意されたものなのだが、いやー、面白かった。授業はかなり坦々と進んで、トークショー的な面白さでぐいぐい引っ張るというのではないのだが[※1]、そのぶん、構成の妙──歴史記述の妙?──が光った。
- ※1:〜ではないのだが
いくつか脱線したなかで笑ったのは話題が「荒井呉服店」(先日の晴れ着騒動でも話題にのぼった、八王子にあるユーミンの実家)に及んだときの余談で、宮沢さんが学生のとき、「学園祭に荒井由実を呼ぼうってことになったんだけどどうやって呼べばいいのかみんなわかんなくて、『荒井呉服店に掛けりゃいいんじゃないか』ってなって電話したんですけどね、ってそれ僕が掛けたんだけど、『ちょっとウチに言われましても』って言われた」という話だけれど、学生にはウケていなかった。わたしひとりが声を出して笑い、となりの席の学生に怪訝な顔をされてしまった。
いや、構成の妙といっても話の流れはほぼ時系列を守って、荒井由実のデビュー前からセカンドアルバム『 MISSLIM』までを訥々と追うそのなかに〈六本木/赤坂〉と〈新宿〉とを往還するさまざまなキーワード──フィンガーズ、藤田敏八、キャンティ、川添梶子・浩史・象郎、アルファレコード、村井邦彦、ティン・パン・アレー、加藤和彦、石川セリ、TBSラジオ「パックイン・ミュージック」、その DJだった TBSアナウンサー・林美雄(『 MISSLIM』に収められた「旅立つ秋」はもともと、「パックイン・ミュージック」の最終回にあたって荒井が林のために作り、贈った曲だった)──が呼び込まれていくのだけれど、それがいよいよ 1975年1月19日の新宿厚生年金会館大ホール、『歌う銀幕スター夢の狂宴』(「パックイン・ミュージック」の終了後に林美雄が自身のやりたいことをやったイベントで、その客席には荒井由実がいたことがわかっている)に至ると、そこでちょっと講義の時間が止まったようになったのだ。
■『歌う銀幕スター夢の狂宴』のステージ上にいた菅原文太の『仁義なき戦い』、渡哲也の『東京流れ者』、原田芳雄の『反逆のメロディ』、そして、林美雄が映画・演劇方面に接近するきっかけとなった藤田敏八監督の『八月の濡れた砂』、そこから日活ロマンポルノへの歴史的つながりを説明して(あと、小沢昭一がいいという理由で)『一条さゆり 濡れた欲情』……といった映像が順に、〈さわり〉とはいえそこそこ時間をかけて流されていく。「このパートちょっと長すぎやしないか」「大丈夫か」「はたして学生たちはどれほどその固有名や作品にピンときているのか」と要らぬ不安に駆られだしたその瞬間に、そう、かの〈答え〉はおもむろにわれわれの前に差し出されるのだ。
その劇場に荒井由実はいた。
先に引用した『 1974年のサマークリスマス』によると、荒井由実は劇場に漂っていた空気になじめず、なにか「もやもやした」気分になっていた。その後、『 COBALT HOUR』は録音された。その日、荒井由実は、松任谷由実になったのだ。一九七五年の一月一九日は、荒井由実にとって、二一歳の誕生日だった。
宮沢章夫「サブカルチャー論通信 No.25」(授業のレジュメ)より
■「ではこの曲を聴いて今日の授業は終わりです」と、流されたのは、(宮沢さんの説明でいくとすでに「松任谷由実」となったあとの)荒井由実時代のラストシングル、「陰りゆく部屋」のミュージックビデオだ(当時のユーミンの記録映像を中心に構成されているこのミュージックビデオは 2012年のベストアルバム『日本の恋と、ユーミンと。』の特典 DVDに収録されている)。
本日のサブカルチャー論、びしっと90分で終わった。気持ちがいい。RT SOMA Hitoshi @soma1104: 「荒井由実はいつ松任谷由実になったか」。すごく面白かったです。
2018年1月12日 0:00
■で、これも奇しくも今日ぴあからメールが来て知るのだが、荒井由実とティン・パン・アレーが出るこんなライブがあるのだった。すげえけどよお。たけーよ S席よお。
Transport: 93.2km • 2hrs 37secs
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/ 10 Jan. 2018 (Wed.) 「『三枚起請』は手強い」
本日のむかしのロビン。2014年8月。拡大して全体を見てもらうわかるがいちばん右(先頭)にはポシュテがいて、茶碗から水を飲んでいる。そのうしろにピー、ロビンが並び、順番待ち。
だったのだが、しれっと順番を抜かすロビン。何を待っていたのか忘れているふうでもあるピー。
- 21:28
- 1/10 第4回廓噺研究会@らくごカフェ。代書屋/馬治、三枚起請/志ん好〈仲入り〉明烏/馬治。
■というわけで、今年の落語始め。第4回を数える「廓噺研究会」は古今亭志ん好と金原亭馬治の二人会。ここまで皆勤で聞いていて基本的にこの会の志ん好には満足しているけれど、うーん、「三枚起請」は手強い。というかまあ、そもそもわたし自身が「三枚起請」を〈あんまり面白くない〉噺だと思っているところがあり(だったらたとえば「文違い」のほうが好き、というような)、するといきおい〈技量でねじ伏せてもらわないといけない〉噺になるから、それでこちらが不必要にハードルを上げている面もあるかもしれない。いや、ねじ伏せてもらいたいですけどねそりゃ、技量でも。うーん。やっぱりまず男ども、その三者三様っぷりが足りてないかなあ。吉原へとねじ込みに行く道すがらの場面に付け足し感があってはいけない。あそこの「三匹のオス犬」の件はギャグでなく、あくまで会話による人物描写の一環であって、そうしてこの噺はどこまでも人物を積み上げていく。この噺にギャグがあるとすれば、(志ん好は演ってなかったけど、「物足りない」ことを喩えて喜瀬川が言う)「西洋館に窓のないようなもので」ぐらいのものじゃなかろうか。
■次回は 5月21日で志ん好「山﨑屋」、馬治「辰巳の辻占」。これは楽しみ。
■こないだネットで自転車を買い、モノが届くのは明日なのだが、1台購入につき不要な自転車を 1台無料で引き取ってくれるということで、商品配送とはべつの回収業者が今日来た。ショップにあった案内はあくまで「 1台につき 1台」だったはずだが、回収の日取りを決めるためにかかってきた電話で業者が言うには「ついでに何台でも無料で引き取る」そうなので、まとめて 3台持っていってもらった。今回乗り替える自転車のさらにその前の自転車(妻とわたしの 2台)がずっと処分しそびれたままあって、それで計3台。庭から自転車が 3台無くなると、見た目にすごくすっきりするのだといま、わたしは知る。
■『三つの革命──ドゥルーズ=ガタリの政治哲学』を読みはじめた。
■「 Google AMPに関する手紙」。
Transport: 75km • 1hr 52mins 34secs
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/ 9 Jan. 2018 (Tue.) 「あなたの、ベスト・オブ・草笛光子は?」
■『屍人荘の殺人』を気持ちよく読み終える。ネタバレをするつもりはないので安心されたいが、しかしまあアレ(いや、みんな伏せてるみたいだけどコレを伏せなかったとしてもネタバレにはあたらないのでは、というアレ)だけでなく、ほんとうにいろんな要素が盛り込まれてるなあという印象があり、ついつい「何を書いてもネタバレになる」ような気にさせられてしまうのもそれゆえかもしれない。巻頭にある「受賞の言葉」(第27回鮎川哲也賞)では「昔から読書の趣味は雑多で、書店の本棚を眺め、タイトルや装丁からピンときたものを買うというスタイル」で、けっして「良き本格ファン」ではないと述べる作家の、とはいえ「読んだから書く」(原文はたしかこうじゃないけど ©後藤明生)の見本のようなデビュー作であることはたしかで、かつまた、そのいっぽうで、それら盛り込まれた各要素が「過去のミステリ的遺産の寄せ集め」とは不思議と映らず、どちらかというと「自由に考えてたらこうなった」ってほうが真相にちかいのでは? という読後感になるあたりに、本書の佳品たるゆえんはきっとある。ともあれ、「デビュー作にして前代未聞の3冠!」(『このミステリーがすごい!2018年版』第1位、『週刊文春』ミステリーベスト第1位、『 2018本格ミステリ・ベスト10』第1位)というのが本書の宣伝惹句であり、それらをまぶしていまや表紙の三分の二を覆う勢いのオビには「うひゃっ」となるものの、しかしこのさい、そうした「説明の仕方」があるのは──もう内容に踏み込むことはあきらめて、ただそう紹介すればいいのだから──ありがたいことかもしれない。
■ツイッターでたまさか目にしたかたちだが、3月16日刊行予定の『草笛光子のクローゼット』(主婦と生活社)という、いったいわたしが何を参考にすることがあるのかという一冊をついつい予約してしまったのは、その書籍紹介に添えられたビジュアルがものすごくかっこよかったからだ。
ね? さすが、あの鬼頭嘉右衛門を慌てさせただけのことはある。と、ついつい話が市川×石坂版金田一に逸れるのは申し訳ないが、じゃあ、市川×石坂版金田一(草笛光子はシリーズ皆勤のひとり)で選べば、ベスト・オブ・草笛光子はどれかとも考えたのだ。うーん。やっぱり『病院坂の首縊りの家』(南部風鈴を作ってるおばさん役)かなあ。
■みなさんはどうでしょう? (何が。)
Running: 365 meters • 450 steps • 3mins • 21 calories
Transport: 72.5km • 1hr 35mins 39secs
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/ 8 Jan. 2018 (Mon.) 「なじむニボル」
■近所のうまいハンバーガー屋「 cherry」でテイクアウト。辛さが売りのクレイジーチキンバーガーとオーソドックスな部類のアボカドサルサバーガーを注文し、出来上がるのを待つあいだに( 15分くらいは待つ)店内でチェリービールを飲む、というのがほぼ毎度のお決まり。
■腰がねえ、痛いんすよ。
■ところで、新入りの猫・ニボル( 1歳)は言ってもだいぶ他の二匹になじみ、『帝国の逆襲』程度には──どんな程度だろうそれは──家にフォースのバランスがもたらされつつある。去年ロビン(享年20歳)が亡くなったことでにわかに「おじいちゃん」呼ばわりされることになったピー( 15歳)は、慕われればすぐにいっぱいいっぱいになるその極度の〈フトコロの狭さ〉で知られるが、それでもときおりは、自分を枕にして眠るニボルをそのままにしているような今日このごろだ。
■ピーがニボルにとって慕う対象であるのにたいして、ポシュテ( 8歳)は挑む対象であり、熱心に追いかけ回して楽しげな様子のニボルに、律儀に付き合っていちいち戦っているポシュテがいまわが家ではもっとも涙ぐましい。
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/ 7 Jan. 2018 (Sun.) 「なーんかおもしれーことねーでしかー?」
■「なーんかおもしれーことねーでしかー?」は最近の妻の口ぐせ。
■朝、年賀状を投函。いただいた方への返事分のみで失礼。昼間は WOWOWや DAZNでテニス中継を見たりそんな感じ。またぞろウラゲツブログの記事に乗せられて、佐藤嘉幸、廣瀬純『三つの革命──ドゥルーズ=ガタリの政治哲学』(講談社選書メチエ)を注文する。ところで廣瀬純というと黄木(多美子)さんを思い出すのだが(「廣瀬純のファンだ」と言っていたのを思い出すため)、黄木さん元気かな。関わっている(と思われる)公演を最近あんまり観に行ってなくて申し訳ない。今度のアレとかは行きますんで。
■きのうも書いたみなもと太郎の『マンガの歴史 1』(岩崎書店)だけれども、面白いね。これ、「岩崎調べる学習新書」という子供向けの新書シリーズに収まるもので、語り口調(講演口調というか)が採られたその文章はどこまでも平易なのだが、たとえば貸本マンガを扱った章では「紙幅の関係で涙を飲んで割愛させていただ」くとして、「前谷惟光、石川球太、水島新司、松本零士、森田拳次、望月あきら、板井れんたろう」といった名前がさらっと列記されるなど、当然ながらその本気度は高い。あくまで「子供向け」という体裁をとってのその語り口調もまた、「子供向け」という枠に押し込められつつ出発した「マンガ」そのものをなぞる行為であるかのように思えてくるのだった。
■で、これは素直に笑ってしまった箇所。
この『ちかいの魔球』は、そこでいくつものエポックを生み出していきます。特に、野球の表現とそのコマ運びにおいて、いくつもの新しい技法を確立するのです。
その最たるものが、ちば〔てつや/引用者註〕の真骨頂ともいえる「時間の表現」でしょう。これがどういうものだったかというと、それまでの野球マンガはピッチャーが投げた次のコマには、もうバッターが打つか空振りするかしていました。つまり、ピッチャーが投げてからボールがバッターのところに届くまで、ほどんど間がなかったのです。
「第七章 週刊少年マンガ誌の登場」、p.146 - 147。
あはははは。でしょうね、そりゃあ。
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/ 6 Jan. 2018 (Sat.) 「あ。もしすでにお持ちでしたらそれとなく言ってください。」
■グラフィックから刷り上がった年賀状が届く。どこまでも想定内で驚きはないが、まあたしかに、光沢紙タイプでもない年賀ハガキに家庭用インクジェットじゃこうは安定させられないよねという仕上がり。って説明で伝わりますかね? 数が少ないので宛名は手書きで。
■つづいて届いたのはアマゾンから、みなもと太郎『マンガの歴史 1』。これ、てっきりうっかりこれ自体がマンガなのだと思っていたが、ちがった。笠木(泉)さんの誕生日プレゼントにどうかと、とうに 1月4日を越してから〈プレゼント欲〉を湧かして考えたのがこれだが、まあ、どだい誕生日当日は過ぎていることだし慌てず、そのうち手渡すとしてもすぐに会う予定はないから、まず自分で読んでみてからにしようと注文したもの。
■奇しくも同じ日付の日記で児玉(悟之)君が『 DEVILMAN crybaby』について書き、永井豪の画業が 50周年だということに触れているが、こちら、みなもと太郎先生も画業 50周年である。いや、主著とされるらしい『風雲児たち』シリーズとかそのへんはぜんぜん読んだことないんだけど、むかーしね、子供のころにたぶん読み切りを一本だけ──あ、掲載誌がたまたま一号分だけうちにあったというだけで、連載だったのかもしれないけど──読んでいる。ギャグマンガ。掲載誌が何だったかや、作品のタイトルは覚えてない。「修学旅行当日の朝、寝坊せず集合時間に遅れないための妙案として主人公が集合場所である学校のグラウンドに布団を持ち込んで寝るが、バスがちょうど寝ている主人公の真上に駐車して、バスが出発するまで暗く、朝だと気づかずに寝過ごす」とか、そんなような内容。兄に教えられて『 1・2のアッホ!!』を読むよりも前、記憶にある(「面白い」と思って記憶に残っている)最古のマンガがあれ、たぶんみなもと太郎先生じゃなかったかなあと名前の響きと画風とでもってそう推定している。
■その(かどうか知らないけど)みなもと太郎先生による『マンガの歴史』の第1巻は終戦前後の時期から『巨人の星』( 1966年連載開始)までを扱う。語り口調による平易な文章ながらじつに目配せのいい歴史記述となっていて、そして面白い。あと、読みやすさを考慮して「コデックス装」と呼ぶらしい綴じ方が採用され、どのページもぱかっと綴じ糸が見えるところまで開くのだが、それ、いよいよ読み古してバラバラになりかけたジュニアチャンピオンコースあたりの記憶が邪魔をし、読みやすさよりも「あ。(ひらけちゃった。)」という不安がついつい先行するので注意されたい。
■今日最後に届いたのは妻用の iPhoneケースで、これ。
■ハレプは深圳のシングルスで優勝。同郷のベグと組んだダブルスでも優勝した。本人の Instagramによればダブルスのツアータイトルは初とのこと。内藤祐希らの女子ジュニア勢は全豪ジュニアとその前哨戦となる 13日からのオーストラリアの大会にむけ、どうやら今日出発したらしい。
■夜、ポトフ。
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/ 5 Jan. 2018 (Fri.) 「靴を売り出しかねない意匠」
■今日は 7つ上の次兄の誕生日。だからどう、ということはない。
■午後に神保町へ。「エチオピア」。チキン野菜カリー。ひさしぶりなのでまた「何倍」を頼んだらいいか(辛さ)を忘れている。こういうときこそのこの日記だと思い検索するも、ほぼ役に立たない 10年前の記述が 1件見つかっただけだった。あれ? いっときもっとエチオピア、エチオピア言ってた気がするんだけど、Twitterでだっけかな。
■というわけで「 5倍」。無難。
■あとで調べてみるとやはり Twitterで、2012年にはこう言っていた。
「エチオピア」でカレー。辛さの注文の目安をまた忘れた。15倍、と言ってみる。
2012年6月9日 19:39
15倍、わりと正解だった。マイベストは14倍か13倍?
2012年6月9日 19:58
なるほど参考になるが、しかしそのさらに 2年前には同じ 15倍を食べて、もっと強気なことも言っている。
ごちそうさま。15倍はさすがに序盤から辛みを感じるが、でもまだおいしく食べられる。20だな、きっと、分水嶺は。
2010年4月23日 15:37
2年を隔てたふたつの感想の差は大きいが、いったい変わったのはエチオピアのほうか、わたしか。はたまた神保町の街そのものが変わってしまったのか。かつて書泉ブックマートだったビルは「 ABCマート」になっていた。遠目には靴を売っているようにしか見えなかったが、場所柄を考えれば新たな意匠と展開を試みる青山ブックセンターだったのかもしれない。だとしたらびっくりだ。靴を売り出しかねない意匠だった。
■ついでに三省堂書店で本を買う。ミステリ小説の『屍人荘の殺人』。RSSリーダーに登録しているとあるブログが褒めていて今日知った。あともう一冊探していた本(マンガ)は見つからず、おとなしくアマゾンで注文。
■テニスは深圳の大会でハレプが決勝進出。いやまあ、全豪開幕を控えてほかにもいろいろやっているけども、割愛。やっぱりハレプはかわいいし、渡辺文雄に似ている。
■夜は「カオマンガイ」でテイクアウト。今年のタイ始め。
■以下は落語の話。去年末の 3つをまとめて。
志らく
■ 12月23日はまずよみうりホールで「今年最後の立川志らく独演会」。「疝気の虫」「やかん」「文七元結」の三席。「疝気の虫」では、「人間にはつまらないが、疝気の虫が聞くと爆笑のシャレ」という仕掛けが(重要でもなんでもないけど)やはりこのひとの真骨頂であるように思われる。「文七元結」もよかった。あくまでも〈江戸っ子の見栄〉が基点となるというその意味においてじつにオーソドックスな、「気持ちのいい連中」による文七元結(圓朝作と伝えられる「文七元結」の成り立ちについては、新権力者となった〈薩長的なるもの〉への反発として、「江戸っ子とはこういうものだ」という意図のもと作られたということがよく言われる)。『カリオストロの城』でいちばん好きなシーンは偽札の工房に火をつけ地下牢を抜けだしたルパンが礼拝堂から外へ出た瞬間、それを見つけるクラリス目線の俯瞰のショットだが、そのシーンを思わせるような爽快感が、吾妻橋のシーンからの切り替わりの瞬間──つまり、文七元結の構造上「このさきはもういいことしか起こらない」というクライマックス──にはあった。
■ところでいまさら気づいたのだが、志らくと(当代)正蔵は声が似ている。
いよっ、柳家!
■そのあと移動して浅草。浅草見番で「師走四景」と題された会。は、いわば「いま聞ける最高の柳家選手権」である。「たぶんぼく、柳家が好きなんだと思います」と以前自己分析していた石原(裕也)君を誘ってあったが、残念ながら都合がつかず。前座の小はぜ「加賀の千代」も好印象で、つづいて小里ん「提灯屋」、小のぶ「芝浜」、小はん「二番煎じ」、小満ん「富久」という四席。小はぜを除けば、69歳の小里んが最年少だ。
■特筆すべきはやはり小里んの「提灯屋」と、小満んの「富久」だろう。すっばらしかった。小里んの「提灯屋」は、これはもう手放しで称賛するしかないレベルでほぼ「( 5代目)小さん」である。「描けない家紋があれば提灯をタダで進呈します」と広告に謳う提灯屋から提灯をふんだくるために紋を「判じ物」にして注文するくだり、「なんだかわからねえが、前が見えねえ」で「桐(霧)」はほんとうに笑う。「なんだかわからねえが」の言い様がすばらしい。この噺、これよりほかに演りようがないだろうと思わせられる、あの〈柳家的/小さん的完成〉がそこにあった。
■小満ん「富久」も闊達だ。何より久蔵の造形、人物的説得力がすばらしい。ほんとうに愛くるしく、だめな男なのだ。火事の見舞いが問答無用に覿面だということはあるにしても、「なぜこいつを贔屓にするのかわからない」ということほど、幇間として最高の状態はないだろう。その久蔵が目の前なのだから、こちとらもう何も言うことはない。
■小のぶの「芝浜」にはちょっと、「写実」とか、「自然主義」といったような日本近代文学的ワードを連想させられた。
聞き納め
■ 12月25日は赤坂 ACTシアターで「夢の三競演2017~三枚看板・大看板・金看板~」。開口一番で鉄瓶「明石飛脚」のあと、鶴瓶「妾馬」、南光「抜け雀」、文珍「へっつい幽霊」。掉尾を飾るにふさわしい賑々しさでたいへんよかったのだけれども、マイクがなあ、マイクの音量がなあ。でかいよ、単純にでかいよ。
■それはそれとして、鶴瓶、よかった。
■以上。今年の聞き始めは 1月10日の「第4回廓話研究会」。志ん好「三枚起請」と馬治「明烏」がネタ出し。あと、3月11日に「祝80歳!可朝まつり(第3回可朝のハナシ)」があるというのを今日知る。これ(可朝)、誰か行こうぜ。
Running: 490 meters • 590 steps • 4mins • 29 calories
Transport: 77.7km • 1hr 52mins 12secs
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/ 4 Jan. 2018 (Thu.) 「おめでとうございます」
■仕事始め。あと、笠木(泉)さんの誕生日。って、ここに書いてもしょうがないけれども。おめでとうございます。ここに書いてもしょうがないけども。
■けっこうまともに、せっせと働いた。ふと思いが至って神保町のエチオピアカリーが食べたいと思うもけっきょく行けず、何も食べず。夜は雑煮。
■本玉真唯は準々決勝で第4シードに負けてしまった。
■と、ここまでとても「日記っぽい」と自負。
■あー逃したー! といま知るのは、「 Dreaming 今 夢に向かって」という新潟総合テレビの元日特番だ。内藤祐希(新潟出身)がこれに出ていたらしい。まあ、事前に知っていたとして新潟総合テレビを視聴するすべがあったかはわからないものの、うーん、ぬかったなあと思っている。
Transport: 71.4km • 1hr 21mins 57secs
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/ 3 Jan. 2018 (Wed.) 「新年と、ぜんぜん関係がない空き地」
■あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
■今日( 3日)まで休み。年賀状(右掲)をさっさか作り、ネット印刷のグラフィックに入稿する。年賀状をグラフィックに出すのは初の試み。官製年賀はがきに印刷してもらうやつ。どの程度のきれいさなのだろう。4日までグラフィックが休みなので 5日に出荷、6日に届く。10円切手を足さずに出せるのが 7日までだからぎりぎりだ。去年はついに出さずじまいに終わり(おととしもだっけ?)、そんなだから来る数も年々減っているが、今年はいちおう来たところだけでも返事を出そうという考え。
■義母のスマホの手続きあれこれ。機種を iPhone SEに替え、格安 SIM( OCN モバイル ONE)に乗り換えるための前準備。
■ルミネで買い物。靴など買う。靴はまたパトリック(初売りの恩恵はほぼナシ)。
■テニスは本玉真唯が前週にひきつづき香港の $15,000の大会に出ている。予選からの出場で、予選の 2回戦(勝てば本戦入りの試合)が 31日だったからシーズンの切れ目がない。で、本戦 2回戦で 第5シードを倒して(前週につづき)ベスト8まで来た。言っとくがあれだぞ、本玉真唯はかわいいぞ。コーチの米ちゃん(神尾米)もかわいいけども。
■さてこれは暮れの 29日の話。カンパニーデラシネラの大庭(裕介)さんちに行った。荻窪なのだが、その大庭さんちというのが奇遇にも、わたしが前に住んでいた貸家からほど近い場所にあり、越してもうすでに 10年以上が経つのだが、用を済ませて大庭さんちを辞したあと、そのかつてのわが家の様子を見に行ったのだと思ってもらいたい。
■行ってみるとそこは空き地になっていて、夏頃に新しくアパートが建つのだと「建築計画のお知らせ」が立っていた。撮った写真を LINEで大庭さんにも送り、「あらー、空き地に…少し寂しいですね、時の流れを感じますね」と丁寧なリアクションをもらったのはいま思えばじつに心苦しい。
■帰宅して妻にも写真を見せ、あれこれ説明を加えるわたしの言葉の端々に、妻ははやばやと不信を抱いていたらしい。妻が切り返してくる質問に詰まるうち、ほどなく結論は出た。「住んでいたのはそこじゃない」。
■びっくりだ。「そんなに覚えてない !?」とは妻の謂いだが、こっちだって少なからずショックである。簡単に説明すると、「環八沿い」という言葉が頭のなかでひとり歩きしたものか、道路にすぐ面した場所だったように記憶が塗り変わっていたのだ。妻が克明に記憶しているほんとの立地は、環八に面した通りから袋小路の小道を入っていった先。写真の右側に写っている柵の、さらに右に少し見えているのがたぶんその小道である。
■あっちゃー。びっくりだよほんとうに。
■というわけで大庭さん、送った写真の空き地は跡地でもなんでもない、ただの空き地です。家はたぶん、まだ建ってると思います。
Transport: 2.5km • 15mins 32secs
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けっきょく去年の後半はほとんど更新せず、写真を消化できなかったので「本日のむかしのロビン」はまだ続く。2014年3月。
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本玉真唯(右)。本人のツイートより拝借。