/ 21 Jan. 2014 (Tue.) 「志ん公改メ志ん好」
■一般社団法人落語協会ではこの春、五人の新真打が誕生し、三月下席の鈴本演芸場を皮切りに「真打昇進襲名披露興行」がはじまる。その新真打のひとりが古今亭志ん公、改メ「五代目 古今亭志ん好」だ。興行日程は次のとおりで、うち〔〕内が、志ん好がトリをとる日。
- 3月21日〜 3月30日 鈴本演芸場・夜〔 3月23日(日)、26日(水)〕
- 4月 1日〜 4月10日 末広亭・夜〔 4月1日(火)、9日(水)〕
- 4月11日〜 4月20日 浅草演芸ホール・昼〔 4月12日(土)、16日(水)〕
- 4月21日〜 4月30日 池袋演芸場・昼〔 4月22日(火)、28日(月)〕
- 5月11日〜 5月20日 国立演芸場・昼〔 5月14日(水)、18日(日)〕
国立演芸場をのぞいて、各寄席では本日( 21日)より日付指定の前売り券が発売されている。さあ、いくつ行けるか。
■志ん公にかんしていえばこれはもうきっぱり「贔屓」なので、わたしがここで何をでかいこと言おうと、「あ、ばかになってる者がいる」と受け流してもらいたいのだけれど、とはいえわたしは、彼に夢を見る者だ。その夢について、たとえば二年前にはこんなふうに書いた。
■いま誰が〈贔屓〉かと──まあ、訊かれやしないのだが、もし──訊かれれば、その名を答えようと決めているのが志ん公で、それはつまりわたしが、「〈古今亭の正調〉はきっといつか、かれにこそ宿る」と信じる者だからだ。ここでいう〈古今亭の正調〉とはむろん、志ん生=志ん朝=志ん五というその系譜のすべてを射程に含むある種の〈理想〉のことで、たとえば 2008年7月30日、志ん五の「ねずみ」を聞いたときに震え、「これなのではないか」と予感されたもののことである。
2012年1月15日付「新春大沼寄席」
あらためて引いて気づくが、書かれたほうもまったくいい迷惑だと思う。
贔屓の引き倒したァこのことじゃないのか、もっとおとなしく、ためになるように引き立てることはできないのかと、ちょっと反省しないでもないわたしである。だから、ここはひとつ YouTubeで見つけた古今亭志ん生のこの披露口上(初代の林家三平が真打昇進したときのもの)でも聞いて、しみじみ、真の贔屓とはなにかについて思いをめぐらせてみたいとも思っている。
■うん。なにを言ってるんでしょうかこのひとは(笑)。「噺家一人助けると、猫千匹にむかうというくらいでございます」じゃないよ。
■てなわけで、いや、まだまだ手放しで「すごくいい」とはもちろん推せないのですけども、でも、なかなかいいよ、いいときもあるよ、ぜったいよくなると思うんだという次第で、志ん公 改メ 志ん好を、どうぞよろしくお願い申し上げます。
Cycled 1.1km • 4min • 25kcal.
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