/ 30 Jun. 2007 (Sat.) 「伯父の見舞いへ」
■東京の日暮里に住む伯父がひと月前に倒れた。そのことを母の電話で知ったのはつい先日のことだ。今日、妻とふたりで見舞いに行った。(出掛ける間際に、途中まで書いた昨日の日記をいったんアップ。)
■子どものころの私を、伯父はとりわけ可愛がったと周りからは聞く。当人としては、子どものことでもあり、関係の相対化などむろんできないから「とりわけ可愛がった」の「とりわけ」の部分など自覚があるわけではないが、私の側の勝手な「遊び(とその論理)」に、伯父は飽かず付き合ってくれたのだといまになれば思う。
■伯父の名前は「博秋」で、おそらくその「博」の字に由来したんじゃなかったかと記憶するが、私の勝手な設定で、伯父と私のあいだでは「伯父は博士(ハカセ)なのだ」ということになった。じゃあ自分は何なのか(助手なのか?一般の者なのか?それとも同学の士であって私もまた博士なのか?)という話だけれど、そこはたしか曖昧だったはずだ。で、「博士なのだから何にでも答えられなければならない」ということでもって、私は「博士」にクイズのようなものを仕掛けていた(だから私は何者なのだよと言いたい)。そして、その他いろいろ。
■伯父は江戸っ子である。まさしくちゃきちゃき(嫡々)のそれ。見舞いのあと、喫茶店でごちそうになりつつ義伯母と話をしたなかで、伯父が犬好きであるという話題になったのだが、じゃあ飼う犬を探そうかという段になったとき、伯父は「シェパード以外は犬じゃねえ」というわけのわからないこだわりを見せたという。あはははは。江戸っ子だなあ。
■ほんとうに「ヒ」と「シ」の区別がつかないのだ。一人娘の名前が「ヒロミ」なのだが、「シロミ、シロミ」言っている。自分で言えない名前を付けるなよと、山家者(やまがもの)の私など思ってしまうところだけれど、まあ江戸っ子なのだからしょうがない。
■「博士、また。じゃ、また」とその耳元に声を掛けて帰ってきた。
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