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Nov.
2008
Yellow

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/ 10 Nov. 2008 (Mon.) 「ポシュテ、病院へ行く」

てっきりメスだとばかり思っていたポシュテはオスだった。病院での検査中に判明した。
病院は「ダクタリ動物病院 国立医院」。電車で隣駅の国立へ行き、そこから徒歩5分程度のところにある。立川にも動物病院はいくつかあるもののいずれも家からは遠く、徒歩で30分はかかる距離だから気分的な「近さ」はさして「国立徒歩5分」とかわらず、すると、安心感の点で「ダクタリ」が一歩リードするのは、荻窪に暮らしたころ近所にあって世話になったのが「ダクタリ荻窪動物病院」だったからだ。朝電話をし、午後、妻がポシュテを連れていく。
前夜上京する電車に揺られたさいと同様、今度の移動中も、また病院に着いてからも、ポシュテはひどくおとなしくしていたそうだ。それどころか、検査中はほとんどひっきりなしにゴロゴロと喉を鳴らしていたといい、聴診器を当てて体内の音を聴こうとした先生は「ゴロゴロがうるさくて聴き取れやしないわ」と思わず笑う。採血のための注射にも騒がなかった。「一般に、茶トラには性格のいい猫が多い」とはその先生の言だそうで、その言葉の当否は知らないものの、たしかにポシュテの振る舞いと面差しには、緊張と怯えさえ取れれば、じつに単純に「いい子」であるのかもしれないと思わせられるところがある。
血液検査のうち、エイズと白血病はすぐに結果が出て陰性、コロナウィルスは結果が出るまでに5日ほどかかるので追って連絡をもらう手筈だ。ノミ・ダニの駆除と寄生予防には「フロントライン」という薬を付け、これは先住猫にたいしても帰宅後に同じ薬を付けてくれと言われる。さいわいなことに耳ダニは寄生していなかった。病院で丁寧に目ヤニなど取ってもらうと、ポシュテはすっかりきれいになった。鼻の頭らへんに黒いシミがあり(きのうの写真参照)、そういう柄なのだろうと思っていたものもじつは汚れで、手間を掛けて拭くうちに落ちてしまった。唯一耳のなかを掃除されるのだけが嫌だったようで、掃除が済んだあと、しばらく耳をぺたっと伏せるようにしていたのがかわいかったと妻は報告する。
生後二ヶ月であるとの判定。であるからワクチン接種も可能ではあるのだが、今日は「フロントライン」を付けた直後であり、併用すれば身体への負荷が高いのでワクチンはまた日をあらためてということになる。昨夜の騒動でしたウンチがひどくやわらかかったため整腸の薬を5日分処方してもらったが、あるいはこれは極度の緊張による一時的な下痢であるかもしれない。
整腸剤は缶詰のエサに混ぜて与える。与えるエサの全部に混ぜてしまうと食事全体が薬の味を帯びて食欲を削ぎやすいから、薬は少量のエサにたいして混ぜて与え、それから薬の入っていない残りの分を与えるのがコツだと病院で説明を受けて、夜そのとおりにしたが、はたしてその手間は必要だったのかというほどにポシュテはがつがつと缶詰を平らげる。食べ終えたポシュテを黙って見守っていると、やがて迷いのない足取りで彼が向かったのはなんと、きのうからそこにあって使用されることのなかったトイレである。砂の上に座り、気張るような姿勢になったものだから飼い主ふたりは固唾をのむ。と、そんなタイミングで例のピーだ。ドアのレバーハンドルに飛びかかり、外でがしゃんという大きな音を立てポシュテを驚かせる。反射的に逃げ、トイレから飛び出してしまったポシュテはそれですっかり便意を喪失してしまった。きのう、本棚の裏に排泄したポシュテに比し、「ちゃんとトイレでウンコをする」という一点でもって飼い主からの評価を上げたピーは、いまやすっかり「ピーのばか」呼ばわりである。そののち、ふたたび催したらしい変な足取りになったポシュテを掴まえて砂の上に置くと、そのまま、ついにトイレでおしっこをした。
さらに夜中になり、なにやらしきりにカゴのなかから鳴いているので妻がカゴを開けてやると、自らトイレへと歩き、そこでもう一度おしっこをした。ものすごく褒められるポシュテ。
あとはウンコだ。下腹部をさわるとパンパンであり、下痢から一気に便秘になったかと思うような按配。下腹部をマッサージしたり、ティッシュで肛門を拭き刺激を与えたりしてから砂の上に置いてやるがなかなかしようとせず、すぐにトイレから出てしまう。そうして部屋をふらふらするうち、最終的には例の本棚の裏のほうをめざす。何もないがらんとした部屋で〈遊び場〉となるようなものはたしかにその本棚しかないから、そこへ向かうのもたんに遊ぶためなのかもしれないものの、一度ウンコをトイレでしてくれるまではやはりどうしても不安がよぎる。本棚はすっかり掃除したつもりだが、あるいは猫レベルの嗅覚には依然匂いが残っているかもしれず、おしっこはあそこの砂の上、ウンコはあそこの裏というふうに認識してやしないかという変な想像が組み立てられなくもない。
結局ウンコはしないまま、今夜もポシュテはカゴで就寝となる。

(2008年11月12日 01:03)

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