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Jun.
2011
Yellow

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/ 13 Jun. 2011 (Mon.) 「ミクロコスモスと銀狐」

映画も作るバストリオは舞台も作る。かれらの新作公演『絶対わからない』は、6/23(木)~26(日)まで千駄木Brick-oneという劇場で。全6ステージ。もうまもなく。足して二で割ると女学生になる橋本さんと平石さんも出るぞ。

8時02分、起床。
夜、渋谷のアップリンク・ファクトリーで、バストリオの映画上映会「ミクロコスモス I 」があった。『生きている』(2011年/62分)、『信じたり、祈ったり』(2011年/31分)、『ゴーストアース』(2008年/12分/以上、監督はいずれも今野裕一郎)の三本立て。
『生きている』の冒頭、のちに楽団だとわかる外国人たちが無駄話をしていると、そこへもうひとりの仲間が走ってきて、何かが「なくなってしまった」と騒ぐ。「はやく自分で探してこい」とみんなに責められて、そのかれがふたたび走って去っていくまでのいわば〈唐突〉なそのシーンに、なぜともつかず奇妙な充足感が漂い、〈このエピソードがこのまま、以降まったく回収されなくてもべつにかまわない〉という気分にさえなったのは、ドリンクチケットで交換したビールのせいばかりではないはずだ。
あらためて認識させられたのは、佐藤(拓道)さん、すごくかっこいいってことである。二枚目じゃないか。とくに、探知機を手に町を歩き回った末に草むらで何かを見つけ、掴んだそれはフリスビーで、犬が現れ、とっさにフリスビーを飛ばすそのシーンは出色。そりゃ南波(典子)さんも惚れるよというかっこよさだ。その南波さんはというと、何と言いますか、〈語り手と一致しないナレーター〉という奇妙な役割を与えられて〈外部〉からやってくるストレンジャーだ。これはなんだろうといろいろ考える。
終盤へさしかかる手前あたりで、齋藤(庸介)君と今野君がふたり、コンビニの駐車場の縁石に腰掛けて棒アイスを食べているカットがごく短く差し挟まれる。じっさいにはとくに会話のないまますぐにカットが切り替わるだけなのだが、映画の流れや編集のリズムもあるだろうか、そのカットにひどく期待させられ、ここから3分ぐらい使ってふたりがほんとうに無駄な会話をするんじゃないかと身構えたのだし、そこ、その会話、ちょっとおれに書かせてくれよとも思った。
『信じたり、祈ったり』もよかったな。「はじめにそのシーンを撮って、そこから前後を作っていった」という齋藤君とタマコのシーンは、ちょっと北野武作品を思い起こさせる(いやその、感じがっていうか、なんとなくです)。映画は『生きている』よりもさらに〈何でもなく〉なって、オープニングクレジットのバックで梢の若葉にカメラをむけるのと同じように無為に、それでいて真摯に、すべての事柄が撮られていく。──かと思うと、『生きている』につながる小道具の地球儀が突如現れて、巨大な〈北千住サーガ〉の存在が匂わされもするしね。
そういえば帰りの中央線で、橋本(和加子)さん平石(はと子)さんを足して二で割ったような女学生(高校生だろうな)を見た。わたしはイヤホンをし、『ヤプーズの不審な行動』を聴いていたから、足して二で割ったというのはまったくもって〈顔〉の話。連れの、同級生だろう男子の話にしきりにおどろいてみせ、笑っていた。
4月7日の深夜に行ったとんかつ屋(とんかつ屋の話はリンク先の日記のいちばん最後)へふたたび行ってみる。むろんチェックイン(via foursquareもした。店を foursquare に新規登録することを考え、入るときにあらためて看板を見ると、そこには「銀狐」とあった。ちょっと想像しなかった艶っぽい名前だが、まあ、そう言われればそんな気もしてくる。ご主人は79歳だという。
本日(13日)の電力自給率:28.9%(発電量:6.0kWh/消費量:20.7kWh)

本日の参照画像
(2011年6月17日 23:00)

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