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May.
2010
Yellow

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/ 13 May. 2010 (Thu.) 「ワカコのこと、ヤマダのこと。」

これが、今年の4月16日にあらたにオープンした「ビッグスケールの都市型大型店舗」、ヤマダ電機の「LABI新宿東口館」である。
『ミナ』(ロマーヌ・ボーランジェ主演、マルティーヌ・デュゴウソン監督、1993年)。

そういえば2コ前の日記で、チェルフィッチュの会場で会った橋本(和加子)さんの名前を出し、彼女がつぎに出る『家の内臓』という舞台のことをちょろっとだけ書いたのだけど、いっしょに生活している今野(裕一郎)君の話によれば、それを見た橋本さんがものすごく喜んだという。それも、「よっしゃー」の声をあげるほどの喜びようだったと今野君は語る。そうなのか。で、そんなに喜んでもらえるのであれば、もう、どーんと載せようじゃないかと思うのである。右がその公演のチラシで、クリックしてもらうとPDFが開く。上(左)から二人目に写っているのが橋本さんだ。大阪府出身。これは児玉(悟之)君から聞いた話だが、橋本さんはかねてより大阪訛りをとりたいと考えているらしく、あるとき今野君に、「うち、これからもう標準語でしか話さへんねん。もし大阪弁になってたら指摘してやあ」と言っていたという。そんな橋本さんが、舞台上で魅力的でないわけがないじゃないか。あと、「嫉妬深い」という噂。それから、「掃除をしない」。ぜんぶ伝聞である。よくは知らない。じぶんの目で見て言えるのは、「かわいい」ってことぐらいだ。そしてこれは、彼女の長年の盟友である今野君が、せんだってブログに書いていた橋本さんの紹介である。

橋本和加子は人の悪口を言わない人です。ふと見ると、だいたい笑っています。笑い顔です。いろいろと尊敬しています。大げさにいえば命の恩人だったりもします。これは言い過ぎかもしれません。あと、とにかくよく寝ます。
バストリオ、書く! 役者紹介 その四

 だから繰り返せば、そんな橋本さんが、舞台上で魅力的でないわけがないじゃないかという話なのである。
朝のこと。通勤電車が四ツ谷に着き、ホームに降りたところで、いっしょに降りたアジア系(韓国かなあ)の男性に英語で話しかけられた。「それは iPhone か」と。降りしなにわたしが iPhone でツイッターかなにかを見ていたのである。「Yes」と答えると「気に入ってるのか」とまた訊くので、ふたたび「Yes」と返す。「上智大学(四ツ谷にある)に行くところか、学生か」というので「No」、「何をしているのか」に「web designer」と、ホームを歩きながら答えていく。そこで質問の角度が変わり(上智つながりなんだろうと思ってわたしは聞いていたが)、「教会には行くか」というので「I'm Buddhist」と返す。で、さらにしゃべるのを聞いていると、なんでも「きょうの午後6時から中野サンプラザでクリスチャンの催しがある」らしく、「時間があれば来ないか」ということなのだった。「予定があるので行けない」という英語が出てこず、「いやあ、行けないなあ」というのを表情で返して、最後に「丸ノ内線ののりかえはどっちだ」という質問に答えてから別れた。まあたぶん「布教精神のごく日常的な発露」ってところじゃないかと思うのだが、いま調べると、その催しってこの「エジンバラ100周年記念世界宣教会議・東京大会」ってやつじゃないのか、さては。なんだかものすごく大規模なものに誘われていたのだった。
その誘いをことわって夜に行ったのはエレキコミックの単独ライブ『中2のアプリ』。銀座、博品館劇場。初日である。ルアプル・メンバーのうち、黄木(多美子)さん、上村(聡)君、今野君、わたしの四人で観た。終わって、ちかくのモスバーガーに入る。軽くお茶をしながら、いよいよ17日から稽古がはじまるリーディング公演(『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』)のことでおのおの伝達と確認など。
その帰り道、黄木さんとふたり、丸ノ内線に乗って銀座から新宿まで。話題はいつしか「ヤマダ」のことになった。「ヤマダ、行きました?」と黄木さん。「行ってない」と答えると、「わたしもなんですよ。今度仕事が落ち着いたらゆっくり行こうと思って」と夢を口にする黄木さんだ。その目線の先に浮かんでいるのは、この四月、新宿の東口にオープンしてその一角の風景を大きく変えさせた、ヤマダ電機「LABI新宿東口館」の姿である。

相馬:
ヤマダの魅力っていうか、黄木さんにとってのヤマダって何なの?
黄木:
じつはわたし、ヤマダほんとはそんなに好きじゃないっていうか、こうして「ヤマダ、ヤマダ」言ってるじぶんが好きなんじゃないかって、最近そう気づいたんですよ。
相馬:
それはあれかな、恋に恋する、みたいな。
黄木:
そうですね、ヤマダにヤマダするっていうか。
相馬:
ドキドキの対象はあくまでイメージのなかの「ヤマダ」であると。じっさいに行ってみると幻滅もあったりして。
黄木:
行くと疲れますしね。
相馬:
コジマじゃだめなの?
黄木:
コジマはねえ、ちがうんですよねー。存在がもっと近いんですよ。トモダチ感覚というか。親とかもコジマで買ってますから。近所にあるし。
相馬:
あ、そうなんだ。地域的に、家電量販店といえばヤマダっていう環境に育ったとかじゃないんだ?
黄木:
ちがいます。うちのほうはコジマです。だから、コジマだとドキドキがないというか
相馬:
コジマは電機としてみられない?
黄木:
そうですね。コジマは親に紹介できるんですよ。
相馬:
そっか。買ってるからね、親も。
黄木:
「コジマで買った」っていうのはすぐに通じる。
相馬:
ヤマダだと、「なぜコジマでなくヤマダで買うのか」ってところから説明しないといけないから
黄木:
面倒ですよね。
相馬:
ビックはどうなの?
黄木:
よく行きます。いちばんポイント溜まってるのがビックかも。
相馬:
便利な存在?
黄木:
ですね。ビックは便利です。

 と、大笑いしながらこんな話をしていたと思っていただきたい。
中古で売られているのをネットで見つけ、こっそり注文しておいた『ミナ』という映画のVHS(DVD化されていないのだ)が届き、「ホワイトデー」だと言って妻に渡す。「学生時代に何度も借りて見た、いちばん大好きな映画である」と長らく聞かされてきた映画がそれだ。「むかしいちどTSUTAYAで、レンタル落ちとして売られているのを見てずいぶん悩んだんだけど、なにせ2万くらいしたんでねー。以来ぜんぜん見かけないし、DVDにもならないし。あー、やっぱりあれ買っとくべきだったかなー」と、つい先日もまた『ミナ』のことを口にしたのだった(そのほか、どんな映画だったかという説明なども。主演のロマーヌ・ボーランジェのファッションが見所だとして、そうした側面から『オリーブ』に取り上げられ、それで観に行った『オリーブ』女子たちがみな「なにこの映画、つまんない」と言って劇場から出てくるような、世間的にはそうした映画だったとのこと)。これまでも何度か、妻がそのタイトルを口にするたびに思い出してはネットで探していたのだったが、今回はごくあっさりと、アマゾンのマーケットプレイスで見つかってこの日に至ったという次第。で、深夜、妻とそれを見る。

本日の参照画像
(2010年5月14日 23:26)

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