/ 26 Apr. 2017 (Wed.) 「口説き方を知らない」
- 9:09
- 口説き方を知らない。
■朝っぱら。不意に浮かんだフレーズだというだけで、すぐに口説きにかかるべき先のあるでもなく、あったとして、だから、口説き方を知らない。まごまごするんじゃないかな。孫孫。馬子馬子。
■掻き口説く、ならどうか。
かき くど・く 4【▼掻き口説く】
(動カ五)
相手の理解や承諾を求めてくどくどと繰り返し述べる。「涙ながらに─・けば/こがね丸小波」
iOSアプリ「大辞林」
うん、あんまりいい口説きようじゃない。
ほか、掻き曇る、掻き暮れるなど「掻き」はやっぱりなにがしかの接頭語だろうが、元来あんまり意味はなく、たんにリズムをとってるだけのようにも思える。一天にわかに掻き曇り、とか。
■相手の背中を掻きながら言う。
「好きなんだ」
なんだかわるくないような気もするものの、それはつまり、そもそも「背中を掻く/掻かせる」という関係性がすでに成り立っているからじゃないのか。問題は、「掻かせてくれ」ってところからはじめなきゃならないとすればどうかだ。
「掻かせてくれ」
「どこを?」
「どこでも。頭? 背中とか」
「いいよ」
ってなるかなー。ならないんじゃないかなー。
まず、「掻く」が通じないと思うんだ。「かかせてくれ」といきなり言われ、耳にすれば、「描かせてくれ」か「書かせてくれ」だと思うんじゃないか。とすればその返答も「どこを?」ではなく、「何を?」になるだろう。部位を訊かれるのではなく「何を掻くか」を訊かれ、こちらも少し戸惑う。そう訊かれれば、「君を」と答えるしかないような気がする。それで会話は、それぞれのなかでまだすれ違ったまま成立してしまう。
掻き口説くのもまたむずかしい。
Cycling: 2.5km • 13mins 26secs • 54 calories
Transport: 68.1km • 1hr 33mins 9secs
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