/ 8 Sep. 2017 (Fri.) 「カント名字だろ / 『 Bond 25』の噂」
- 21:13
- ニントもカントも。
■ニント [1722-] はカントの兄で哲学者、作家。近年では弟・カントをテーマにした小説『弟』が話題となった。「ニントもカントも」は、「どいつもこいつも」といったような意味で用いられる。
■ニューヨーク・ポスト紙のゴシップセクションである「 Page Six」がこないだ、いままだ『 Bond 25』の仮称で呼ばれるところの 007シリーズ次回作について、そのプロットのリーク情報を報じていた。日本語のファンブログが簡潔に紹介しているのを引くと、こんな感じ。
ハリウッドのインサイダーから得た情報として同サイトが報じたあらすじは、『Bond 25』でジェームズ・ボンドがMI6を退職。そして前作『007/スペクター』のボンド・ガール、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)と結婚しますが、妻は殺害され、ボンドは復讐の為に立ち上がる、とのことです。
『Bond 25』のボンド役にはダニエル・クレイグの続投が公式発表されましたが、クレイグ以外のキャストは現時点で未発表です。また、脚本はシリーズ常連のニール・パーヴィス&ロバート・ウェイドが担当しています。
『Bond 25』あらすじ ジェームズ・ボンドが結婚か | ジェームズ・ボンド007ニュース
■うーん。
■まあ、〈続き〉を作るならば──ボンド俳優の交代によってリセットするのではなく、ダニエル・クレイグで『スペクター』の続きを作るならば──そうならざるを得ないというのも理屈でわかるものの、前作『スペクター』がああだっただけにどうしたって、「そのプロット、どう〈蛇足にしないで〉やる?」という疑問は首を擡げるところだ。
というのも、『カジノ・ロワイヤル』からはじまるクレイグ=ボンドシリーズを貫いていたのははっきりと〈シリーズをやり直す〉というコンセプトであり、じゃあ〈何のためにやり直すのか〉といえばそれは、今度はトレーシーを殺されないために、だったとしか思えないからである。そして言わずもがな、『スペクター』が見事に〈トレーシーの死なない『女王陛下の 007』〉だったことは前にも書いたとおり。
■とにかく屈強な敵のサブキャラクター、雪山の頂にある療養施設、同業者の娘であるボンドガール、(ほんとうに東京でロケしたのかは知らないけど)いちおう出てくる日本、列車内での格闘、ボンドガールが敵アジトで着せられるチャイナ風ドレス、エトセトラエトセトラ……という具合に過去作のスペクターをすべてなぞった上で、ラストはほんとうに、〈トレーシーが死なないままエンドロールを迎える『女王陛下』〉なのだった。こりゃすげえ。
2017年4月1日付「トレーシーの死なない『女王陛下』」
だから、『スペクター』をこのように見た者ら──わたしだけではないはずだ──にとってはすでに、ボンドの退職も結婚ももうそのなかで(明示的にと言ってもいいくらいに)描かれていたわけで、ラストシーン、スワンとボンドを乗せて走り去る車に、みんな、あのブライダルカーの花の装飾を幻視していたんじゃなかったのか。
■「いやーメデタシメデタシ、これできれいにボンド役が交代して、あとはもうひたすらに楽しい第二の〈ムーア=ボンド期〉が来ればいい」とも夢想していたわたしなので──というか、そうする以外にもう続ける手がないほどに『スペクター』が見事に〈シリーズを完結させてしまった〉だけに──、ダニエル・クレイグの続投が公式に発表されたらしい『 Bond 25』が、いったいどうやって〈もう一作〉を用意してくるのか、期待も不安もないまぜに見守るよりほかないのだった。
■先を見すぎたわたしを戒めるように、内藤祐希のダブルスはここまで。準々決勝敗退でベスト8どまりだった。
ダブルス準々決勝
Lea BOSKOVIC, Xiyu WANG (CRO/CHN) d. Yuki NAITO, Daniela VISMANE (JPN/LAT) 6-2 6-4
@ US Open Junior Tennis Championships
Cycling: 3.9km • 21mins 40secs • 86 calories
Transport: 84.5km • 1hr 29mins 5secs
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