/ 10 Mar. 2019 (Sun.) 「大坂なおみと完璧主義」
■インディアンウェルズで大坂なおみの初戦。シードで一回戦が免除なので二回戦から。前々週のドバイで負けた相手、ムラデノビッチとのいきなりの再戦。センターコートの大トリで、むこうでは土曜の夜だが、こちらは日曜の昼。
■フォルトになったファーストサーブのボールが打ち返されて手元に戻ってきた場合に、そのボールでセカンドサーブを打つという大坂のスタイルは依然変わらず。テニス選手の多くはこれをしない。より状態の良いボールを選ぶ意味合いか、一度ミソのついたボールにたいして縁起を担ぐ心理か、ちょうど足元に転がってきたボールでもそれをボールパーソンのほうに押しやってポケットに用意したボールを使う選手が多いなか、大坂が気にせずにファーストサーブのボールを使うのをはじめは彼女らしい〈無頓着さ〉なのだと思って見ていたが、あるとき考えが至ったのは、ひょっとして、よく指摘されるところの彼女の〈完璧主義〉がそうさせているのではないかということだ。失敗したボールだからこそ、そのボールでやり直したい。どのボールでも勝たないといけない。というような、そういったあれではないかと。真相は知らない。やっぱりただの無頓着であるようにも見える。
■全豪のクビトバとの決勝では途中で一度だけ、そのスタイルが崩れたように見えた[※1]ときがあり、無意識にルーチン(?)が失われたことにたいして思わず「大坂、敗れたり」という気分になったものだが、そのときわたしはクビトバを小次郎に、大坂を武蔵に見立てていた。いや、いきなり逆なんだけどさ、その二人にあてはめるとなるとクビトバが小次郎じゃないすかね、やっぱり。どことなくパリッとしているというか。ユニフォームの色かなあ。って、どの「作品」の佐々木小次郎像に引っぱられてるんだがいまいちわかりませんが。
■何の話だっけ。
■試合は〈ド緊張〉の大坂が、それでもドバイよりかははるかにいい動きを見せてムラデノビッチを押し切る。好発進である。
- ※1:そのスタイルが崩れたように見えた
リアルタイム観戦時にはそう見えたが、あとで見返すと、猛烈な勢いで取りに駆け寄ってきたボールパーソンがすぐ目の前まできていて、さすがにその献身をむげにするわけにもいかないという感じでファーストのボールをそっちに渡していた。なのでこれも〈いつもどおり〉の範疇と言えたようだ。
1st set | 2nd set | 3rd set | 4th set | 5th set |
---|---|---|---|---|
6 3 |
6 4 |
|||
0h 38m | 0h 42m |
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